不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

2023-01-01から1年間の記事一覧

坂の上の雲

先週からNHKオンデマンドでスペシャルドラマ「坂の上の雲」を視聴しました。元々はスペシャル大河ドラマと名付けられる予定だったようなので、テイストは大河ドラマそのものです。 2009年から2011年まで足掛け3年、1話90分で13話が放送されました。普通の大…

晩秋に想うこと

何か艱難に遭遇したとき、あなたはそれが起こった因縁についてどのように捉えますか? 人心に潜む悪魔の所行か。偶然を装う天意の試練か。 艱難そのものに実は大した意味はないかも知れませんし、どう捉えてもその艱難自体は変わりませんが、それをどのよう…

ネバーランド

と言っても別に「ピーターパン」の話しではありません。何かというと「~ねばならない」を多用する人たちのことです(笑)ただ「ピーターパン」に出てくる「ネバーランド」の住民は歳を取らないという辺りは比喩としては似ているかも知れませんが。 私は個人的…

パリピ孔明最終回

先ほど「パリピ孔明」最終回を視聴いたしました。なかなか胸打つものがありました。私はかれこれ40年近く諸葛孔明を尊敬してきましたから、こんなあり得ないフィクションドラマでも感銘を受ける方です。アニメはサマーソニア前で終わってしまいましたが、ド…

霜月二十二日稽古所感

「流技」とはは私が便宜的に付けた造語です。ネットで検索しても武芸に関して上記の単語はほとんどなかったようです。文字通り「技を流す」稽古です。別にこれは私のオリジナルではなく、昔から行われていた稽古方法です。普通に互いに、或いは片方が連続し…

壮麗な宮殿に名君は居ず

昨日は久し振りに禅友たちと会って食事をするために新宿方面に出ました。西新宿方面、甲州街道沿いにあるウイグル料理店が集合場所でした。私は他に用事があったので都営大江戸線の都庁前から歩いたのですが、夕日に映える東京都庁の壮麗なこと、しばし感嘆…

ゴジラ -1.0

短期間に同じ映画を2回も観るケースは滅多にありません、もちろん。しかしこの「ゴジラ -1.0」はそれ程までに大変面白い作品でした。実写、アニメ問わずゴジラ映画の中では多分一番おもしろかったと思います。ストーリーがゴジラでなくとも楽しめる作品とい…

霜月十八日稽古所感

弟子と稽古するときは、若干強めに投げ飛ばします。当然ながら弟子は普通に結構吹っ飛びます。弟子は受身を取ってダメージ軽減に努めますが、私が投げるとちょっとぐらいでは踏ん張れないほどに勢いよくボールかコマのように転がります。といってもマットの…

16年目に想う

私は禅の修行に於いて2人の老師に師事しています。どちらにもほぼ同時期に師事し始めましたが、今月で丁度16年になります。1人は現在、横浜市西区にある洪福寺住職と、もう1人は川口市にある長徳寺の住職です。あいにく洪福寺坐禅会は老師の健康が思わしくな…

霜月八日稽古所感

昨夜は型稽古と基本技の構えに大半の時間を費やし、残った時間で技を一つだけ稽古した。型については家でも行っているらしくまずまずよくなってきたが、虚空に手刀や拳を打つことの意義、心構えなどについてよく指南した。当流の、特に当道場の流儀では流水…

柴堆三国志

私は高校1年生の時から三国志が好きでしたが、中でも一番好きだったのが・・・曹操(笑) 劉備はあまり好きではないです。曹操は軍人、政治家、文人、父親として劉備よりもはるかに器が大きく優秀でしたので。既にその頃から中国では曹操や始皇帝について再評…

霜月五日稽古所感

このところマンツーマンの稽古が続く。実際のところ、5人入門しても残るのはせいぜい1人ぐらいというのが当流に長年身を置いている私の感想。来る者は拒まず(大体)、去る者は追わずというのが基本である。 昨日はKK君が夜勤明けでやや体調がよろしくないと…

神無月三十一日稽古所感

昨日の稽古も1名(笑)ま、増えてきたらマンーマン指導もできなくなると思い、今だけできる指導を心掛ける。夜の稽古は時間的な制約や平日ということもあって比較的軽めの稽古にしている。なにせマットの出し入れだけでも2人で行うと結構時間がかかるので。 昨…

信ありてこそ

先日、4年ぶりにロシアから親友が10歳の息子を連れてが来日しました。久し振りだったのと、現在の状況を考えると言葉に詰まりましたね。息子さんも大きくなって感慨深い思いでした。以前会った時は5歳ぐらいでしたか。 戦前はJALやアエロフロートでモスクワ…

神無月二十一日稽古所感

本日、ジョイントマット洗浄のために三十分ほど早い13時半に現着。すでにKS君が先に来ていて、たまたま副会長さんも会館に用事があって開けてくれた模様。早速洗浄を始めようとしたのだがKKさんが休みということ。仕方がないので2人で始めた。20枚のジョイン…

古の故郷

古くからその苗字を名乗っていた場合、その苗字は元々地名であった可能性が高いという話を以前YouTubeで見たことがありました。それで数日前からふと思い出してちょっと調べてみようと思った次第です。 我が中代一族は鎌倉時代は三浦氏の流れを汲む石井長勝…

義に還る

私が尊敬する人物の中にユダヤ人に関わった人が2人います。1人は杉原千畝領事、もう1人は樋口季一郎将軍。共に昭和時代の大日本帝国官僚です。どちらも本国がナチスドイツと同盟を結ばんとしているときにユダヤ人たちを避難させるために日本入国のビザを発行…

外国語の単語学習法の備忘

ここ最近、ロシア語の勉強を再開したことに合わせて勉強法を変えてみました。語学学習は多岐に亘ることも多々あるので、とりあえず単語の覚え方について単に私の備忘程度にて。これがよいのかどうか分かりませんが、参考になる方はご参考ください。なおこれ…

神無月三日稽古所感

昨日は新しい稽古場で初の稽古を行いました。あいにく弟子が一人休んでしまったのでマンツーマン。最初はまず引き取ったマットを1階のフロアに敷きましたが、大きさとしては前と大方同じ、若干長い。床はコンクリートなのでやはりマットは必需品かと。しかし…

「太閤」と「太鼓」

今年の大河ドラマは「どうする家康」ですが、やはりいわゆる「戦国3英傑」が主人公だと盛り上がり方は一段と違いますね。この「どうする家康」で家康の永遠のライバル、豊臣秀吉を演じているムロツヨシさん、あの怪演ぶりは多分誰もまねができそうにありませ…

不動庵道場 転庵

一昨年より開いていた武神館 不動庵道場が今まで稽古をしていた谷塚上町会館から隣の川口市峯町にある峯町会会館に移ることと相成りました。峯町会会長様以下、役員の方々や峯ヶ岡八幡神社の宮司様たちの温かいご理解あって実現しました。深く感謝いたします…

理想の動き

武芸者であれば誰でも他者の技量をよく観察して、得られるものは得て、反面材料にするものはそうしていると思います。ある程度上手い下手で見てしまうことは致し方ないと思いますが、最近ふと思うこと。 「上手い下手」の基準を自分の技量を基準にしている人…

祭神を以て征く道を知る

先日、ネット上の記事で神棚の祭り方について、面白い記事を読みました。曰く「『一般的には三社造りの宮形では、中央に日本人の総氏神である伊勢の神宮のお神札(神宮大麻)を、向かって右に地元の氏神のお神札を、向かって左に崇敬している神社のお神札を…

覚悟を持って生きる

当流は大変国際的で、古流の中では抜きん出て外国人門下生が多いと思います。世界規模で言えば外国人門下生の方が圧倒的に多いと言えます。私が所属する道場も然り。12,3人いる直門の半分は日本在住の外国人です。 本部道場で稽古をする際は、受付で名簿に…

武道と忍法

武道という言葉は実は明治時代になってから作られた造語です。それ以前は武芸とか武術とか、そんな感じで呼ばれていました。作られたきっかけは、明治時代になって西洋式軍制が採用され、いわゆる武士の兵法は不要になったため。そもそも戦国時代以後、大規…

坂と階段

人が何かを修得する過程において、私は常々大きく二種類あると思っています。すなわち坂道のようにシームレスに上達する坂道型と、階段のように少しづつ垂直上昇する階段型。もしかすると階段型も細分化すると坂道になるのかも知れません。 坂道型の人は日々…

坐る

私の禅の修行は2002年、32歳の時から始まり、今に至っています。始めたきっかけは別段武芸とは関係はありません。よく巷では剣禅一致という言葉もありますが実際はどうでしょうか、人それぞれだと思います。江戸時代、武士が皆禅をしていたわけではありませ…

ウインカー問題ほか

ここ数年の話ですが、最近は自動車のウインカーを出さないか、曲がる直前に出す愚か者が大変多くなっている気がします。本当に曲がる瞬間に一瞬だけ点滅(というか点灯というレベル)させる程度とか。原付を使っている私には本当に危険に感じます。ここ1,2…

葉月二十一日稽古所感

昨日の稽古は弟子1人のみ。崩しについて徹底的に稽古をしました。個人的には崩しの技法は技の手順に関わる技法や知識よりも重要と考えています。 自分は限りなく安定して流れるような均衡の中にあり、相手は立ち直ることすらできずひたすら崩れ続ける状態に…

老いについて

最近、「老化」についてちょっと考える機会がありました。もちろん自分自身については時折ふと頭をよぎりますが、今回は自分の師匠の話。 先日、稽古の後に先生の運転で最寄駅まで乗せていってもらいました。昔はよく駅まで乗せていってもらったものですが、…