不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

葉月二十一日稽古所感

昨日の稽古は弟子1人のみ。
崩しについて徹底的に稽古をしました。
個人的には崩しの技法は技の手順に関わる技法や知識よりも重要と考えています。

自分は限りなく安定して流れるような均衡の中にあり、相手は立ち直ることすらできずひたすら崩れ続ける状態にある、こんな状況が作れたら最高です。

渾身の一撃で相手を撃破するというのはカッコよいものですが、現実的には難しい上に試合ではない場合、例えば身を守るときの行為であった場合は確実に正当防衛として認められません。多分過剰防衛になると思います。日本の正当防衛の要件はかなりタイトなのです。
また、一撃で、という動きはかなりアンバランスでリスクも大きい。虚実織り交ぜて戦うことが武術の妙であるとは言え、一挙手一投足で極めるという動きはかなり危ういものがあります。

体の可動部位をなるべくたくさん、なるべく精緻に、かつ有機的に連動して織り成す体術の動きは流麗で、注意していても見逃してしまうほどに自然な動きです。それを行っている人は盤石の均衡を保っており、川の流れのように澱みがありません。またこの動きは大変掴みどころがなく、第三者が見ていても分かりにくい。これは複数を相手にしたときには有利です。相手の流儀を即座に知り、自らの流儀を見せない、これは実戦においてはかなり有利に働きます。これは私が実際に経験して感じたことです(笑)

とはいえ崩しは相手の体の本能や自然反射や心理まで深く精緻に読む必要があり、技の手順を学ぶことに較べると、崩しの手法は大変分かりにくく学びにくい。故に奥深いと思うのですが、弟子にはちょっと難しかったか(笑)
しかしこの妙が面白く感じてくるものです。弟子たちがこの機妙を愉しめるようになってくれたら嬉しく思います。

令和五年葉月二十二日
武神館 不動庵道場
不動庵 碧洲齋

今チャレンジしている知恵の輪

武神館 不動庵道場
【日時】2022年1月8日土曜日、14:00-16:00
【場所】谷塚上町会館:草加市谷塚上町225-1
【アクセス】東武スカイツリー線 竹ノ塚駅西口
東武バス 竹04/竹05にて約10分、又は竹06にて約15分。
バス停「谷塚上町」降りてすぐ。
徒歩の場合、最寄駅は谷塚駅
駐車場あり。
入門希望者・興味ある方はご連絡ください。