不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

パリピ孔明最終回

先ほど「パリピ孔明」最終回を視聴いたしました。なかなか胸打つものがありました。
私はかれこれ40年近く諸葛孔明を尊敬してきましたから、こんなあり得ないフィクションドラマでも感銘を受ける方です。
アニメはサマーソニア前で終わってしまいましたが、ドラマではサマーソニアまででした。原作もここまでなのでしょうか?機会があったらマンガも読んでみたいと思います。
それにしても各話における歌手たちの歌唱シーン、ドラマとは思えないクオリティーで驚きます。
また上白石萌歌さんの歌唱力も素晴らしいですね。

最終話の中で全てを暴露されて倒れ込んでいた前園ケイジに孔明が言い放った言葉がありました。

原典:非学無以広才、非志無以学。
書下し文:学ぶにあらざれば以て才を広むるなく、志あるにあらざれば以て学を成すなし。
現代語訳:学ばなかったならば才能を発揮できないし、志がなかったならば学問を完成させられない。

これは諸葛孔明が自分の子供に送った手紙の一節です。全文は以前の私のブログに掲載してありますのでよかったらご覧下さい。
https://bunbu-fudoan.hatenablog.com/entry/2021/06/29/%E8%AB%B8%E8%91%9B%E5%AD%94%E6%98%8E%E3%81%AE%E6%89%8B%E7%B4%99_%E3%81%9D%E3%81%AE%EF%BC%92

意外にも別段特別なことを言っているわけではありませんが、それが諸葛孔明らしいところです。当たり前の事を非凡に行う、これが彼の真骨頂ではないかと思うのです。私も若い頃はもっと特殊技能を磨きたいと思ったものですが、重歳して分かったことは平凡なことを非凡に行う方がよほど世の役に立つということです。もちろん非凡な才能を持った人もいますが、恐らくそういう人は平凡なことに於いても非凡だと思うのです。
私のような凡人にはとても及ばない境涯ですが、平凡なことを非凡に行うことは実践する内に何か得るものがあると感じます。

令和五年霜月晦日
不動庵 碧洲齋

向井さんの孔明はとても魅力的でした。