不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

霜月十八日稽古所感

弟子と稽古するときは、若干強めに投げ飛ばします。
当然ながら弟子は普通に結構吹っ飛びます。
弟子は受身を取ってダメージ軽減に努めますが、私が投げるとちょっとぐらいでは踏ん張れないほどに勢いよくボールかコマのように転がります。
といってもマットの上なので、怪我をするほどではありません。
稽古後数日、受身が取れなかったところが筋肉痛や打撲で痛くなります。

何故そのようなことをするのかというと、それは「完全な受身」ができるようになるためです。
例えば当流の熟練者であれば、コンクリートのような固い地面であっても自由自在に受身による機動が可能です(可能なはずです)。
最終的にはこのような能力を付けてもらうために日々受身の稽古をしますが、やはり自分の身を以て体で覚えるのが一番早く、そのために私は怪我をしないレベルで強めに投げています。
実際、KS君はここ最近はメキメキと実力を上げてきており、強めに投げ飛ばしてもまずまずうまい受身が取れるようになってきました。1年2ヶ月にしてはまずまずと考えます。

受身の修行はまだまだ続きます。片手や両手が使えない状況で受身をしたり、各種武器を持って受身をしたり、色々な条件の障害物を避けながら受身をしたりなどなど。どんどんレベルアップします。私たち指南する立場の者は、これらを如何に効果的に弟子たちにクリアさせるかが課題になってきます。
これらができての当流体術ありきです。

私は崖に面している山の斜面で六尺棒を持ちながら受身の稽古をしたことがありますし、色々な傾斜がある所でも受身を試したりしました。当流に於いて受身は単なる技を受ける時の動作ではなく、それ自体が技であり、機動手段でもあります。故に技の稽古と同様に受身の稽古もします。私の実体験に基づく見解でも受身はかなり有効でした(笑)

本日は稽古前に久々に坐禅を20分、禅仏教の話を少々と受身、一つの技の幾つかの変化を指南しました。

令和五年霜月十八日
武神館 不動庵道場
不動庵 碧洲齋

武神館 不動庵道場
【日時】毎週火曜日:19:00-21:00, 土曜日:14:00-17:00
【場所】峯町会会館:埼玉県川口市峯999-1
【アクセス】東武スカイツリー線 草加駅西口
東武バス 川11にて約15分
バス停「貝塚」降りてすぐ。
駐車場あり。
入門希望者・興味ある方はご連絡ください。