不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

2016-01-01から1年間の記事一覧

透過する

生きていると毎日でないにしても、頻繁に嫌な事や嫌な人と対面せねばならない事があります。予定されているものも嫌ですが、偶然、突然それがあったりするのも本当に嫌なものです。 私は寛容な人間ではありません。ハッキリ嫌いな人もいれば、嫌なイベントも…

今年の総括

今年はまだ後2日ありますが、旅に出るので今年の総括を。 今年は武芸以外の修行をする事ができ、視野を広げることができました。 人として本質的な部分、衣食住、食べる、寝る、働くという根幹の活動で見直せた部分が多かった。 人の身体というのはこれでな…

偏ると言うこと

私の禅の修行がどうにも気にくわないという手合いがいて困っています(笑) 修行が進んでいるから反発が強くなるのか、私の方法が悪いのか。 それとも禅仏教がきらいなのかな?仏教とか基督教とか、宗教全てが嫌いなのかも知れない。 挙げ句に掛塔者が「社会生…

バイクの感想

12/11から、人生で初めてバイクを持つ経験をしました。 といっても原付50ccですが。 20代の頃、親しい友人がバイク事故で下半身不随になってからというもの、バイクはある意味恐ろしい乗り物だという認識でいたのですが、車を手放して早三年、一番金のかから…

温故知新と稽古

温故知新とは言わずと知れた論語の言葉。 「故きを温ねて新しきを知る」もしくは「故きを温めて新しきを知る」と読まれる。 稽古は「古にならう」から来ている。順序で言えば稽古があって、温故知新なのだろうか。 昔の人がどんなことを考えていたのか、どん…

正義とその方法

昨日は息子の中学校の懇談会と英会話教室の三者面談とあり、なかなか忙しい一日でした。 英会話教室の面談は授業が終わる21時から。成績に関しては教室内では一番よいらしいので、その後の進路について話したのですが、その帰路のこと。 自宅と中学校からほ…

臘八六日目

臘八示衆第六夜では、日本の臨済宗の祖、栄西が南宋より持ち帰ってきたお茶の由来が書かれていますが、意図するところはその効用の比喩。 栄西が宋に留学の折、病で臥せっていたところ、ある老人が熱いお茶を飲ませてくれたそうです。そしてたちまち回復した…

スローライフは難しい

今度の日曜日、11日に50ccスクーターを受領します。 留学から帰国してから20年近く、軽自動車を所有していましたが、思うところあって2013年末に自動車を手放し、しばらく所有しないつもりでいました。ちょうど3年になります。 世はミニマリズムという単語が…

臘八五日目

禅は悟りを得るためにする修行とされています。 辞書には悟りとは「迷妄を払い去って生死を超えた永遠の真理を会得すること」だそうです。 特に禅宗では修行者がずっと苦しい修行をしていてもなかなか悟れずにいたのに、何かのふとしたはずみでぱっと悟った…

臘八四日目

昨日ブログをアップし損ねてしまった・・・ ここ最近は友人の禅僧や師匠からのアドバイスもあって、結跏趺坐を左右両方組み替えて坐るよう心掛けています。普通は右足を左股に乗せる形で、これで2時間ぐらいなら十分維持できるのですが、更に長い間坐ったり…

臘八三日目

それにしても「禅」という漢字はなかなか示唆に富んでいると思うことがあります。 「禅」は「示偏(しめすへん)」と「単(たん)」から成っています。 「単」は「ひとつ」、英語で言えばsingleを意味します。 示偏「礻」は自分の考えや物を人に見せることを…

臘八二日目

臘八坐禅会では毎年、臘八示衆なる書物を老師によって提唱されます。 かいつまんで言えば坐禅に関する心構えを在家用に述べたものと言えます。 臘八大摂心の日にちと同じく7章で構成されていて、毎日1章ずつ読んでいきます。 これがなかなか面白く興味が尽き…

臘八初日

師走朔日は禅宗において、特別な日になります。 仏教の始祖であるお釈迦様が、大宇宙の真理を得ようと一大決心をして「今、悟りを得られなければ生きてこの座をたたない」と誓い菩提樹の下で坐禅を組んだのがこの12月1日とされています。 禅宗の僧堂では臘八…

武道事始め

今日は息子が初めて学校の授業で柔道をやるそうです。 昨日柔道着を洗って干しましたが、今朝は大きさを確認し、着方を軽く教えました。 息子は時々私に付いて道場に来て受身や稽古などに参加したことがあるので全くの素人ではありませんが、体育の先生はバ…

体に聞く

今回断食をして感じたことがあります。 それは食べる欲求には2種類あると言うこと。 ひとつは「体が欲しているから」。 もうひとつは「食べたいから」。 恐らく20代ぐらいまで、もしくは人によっては30代半ばぐらいまでは上記二つはほぼイコールの関係だった…

米国大統領選について

別段あまり言う事はありませんが、良くも悪くも「今までのアメリカ」から一旦離れて、大きく変化するのではないかとは思います。結局のところアメリカ市民が選んだ結果ですから。 他国にいるとなかなか分からないものですね。日本のみならず大半の国では「最…

一昨日に見た夢

妙に現実的でかつ詳細を極めていたので書き留めたいと思います。 いきなりどこかの駅から東武鉄道の特急スペーシアに乗り込む。 乗客としてではなく、乗務員の模様。しかも採用されて研修後? 他に同僚が2.3人いて、多分スペーシアの乗務員の最終試験とかそ…

成田山新勝寺断食参篭 所感

最後に所感など 断食参篭中は体力消耗することは避ける傾向にあった。更に今回は草履の破損を恐れてあまり出歩かなかったのも理由の一つ。その為通常よりも歩かなかったかも知れない。正式を重んじるなら白足袋に草履だが、広い境内をくまなく歩くならやはり…

成田山新勝寺最終日

道場に掲げてあった額 5時起床、最終日ながらよく眠れた。 ただ布団が硬いので節々が痛い。 いつも通り水の報告と御護摩参加。 御護摩の帰りに貫首様のご一行に遭遇。知らなかったのですが、貫首様は道場の裏手辺りにお住まいの様子。知らなかった。 朝護摩…

成田山新勝寺三日目

22時過ぎに一度起きたときはまだ胃が痛かったのだが、3時過ぎに目覚めたときはそれもなく。 水摂取報告と御護摩を済ませる。今日は輪袈裟を炙っていただいた。 それにしても6時という早朝から地元の信者さんたちが30-40人以上も集まる事に驚きます。信心深い…

成田山新勝寺二日目

思いの外よく寝られましたが、やはり定期的に水を飲まないと胃が痛い。空腹感ではありません。胃液の関係でしょうか。寝始めは寒かったのですが朝は意外に寒くなく。5時起床、25分に水分摂取を報告、6時に本堂。初日は数珠を護摩で炙ってもらいました。 メガ…

成田山新勝寺一日目

当日は朝9時前には成田山新勝寺の断食参篭道場に到着しなければならないため、5時に起床、20分には出立しました。 自転車にすると駐輪場料金が高額になり、バスはまだ走っていないので徒歩で駅まで。駅に着いてから気付いたのですが、どうも草履が緩いなと思…

断食を始める

断食を思い立ったのは多分数年前、何かと最終局面で詰めが甘かったり粘りがなかったりと、自分のふがいなさに心中嘆くこと大でしたが、それらを引き出すきっかけとして断食修行がいいのではと思った次第。 断食修行は古今東西で行われている修行方法の一つで…

末席を頂くということ

よく武芸において、武門の門下であるという言い方をこのように言うことがあります。 「それがしは当流の末席を僅かに汚しているだけの身でございます」 私はなかなかこの言い回しが好きで、自己紹介でやむなく武芸をしていることを明かさねばならないときは…

空気を演じる

声優の肝付兼太氏が他界されたそうです。慎んでご冥福をお祈り申し上げます。「ドラえもん」の初代スネ夫などで知られていますが、個人的にはやはり「銀河鉄道999」の車掌さんが一番印象深い。 Wikipediaにあった肝付さんの記事で、なかなか興味深いエピソー…

重く扱う 味ひをしれ

昨日のブログには見る側の心得として長々とつまらぬ事を書いてしまいましたが、今日はその逆、見られる側の心得をちょっと書いてみたいと思います。 その人の立居振舞というのはある意味一生モノで、大人になってからは早々たやすくは直りません。これはもう…

見取り稽古のこと

「見取り稽古」という言葉すら、昨今あまり聞かなくなりました。 文字通り見て覚える。観察する稽古です。 ぱっと見ただけで分かるものかと言われそうですが、逆に見てもいないことをするのはもっと分からないのも真理です。 古来から日本の伝統芸能ではこの…

予知より日々の点検

私は会社で製品の他に補用部品の輸出も担当していて、部品発送の時は部品センターで作業をします。 部品センターの中二階には部品発送用のダンボールが大量に積まれているのですが、時折危ないなと思ったときなどはセンター長にさりげなく意見したり、自分で…

2016年度 第3回秩父巡礼の旅 弐

翌日の天気も前日と全く同じ、雨でした。 しかも歩きにくい靴で歩いた上に新しい履き慣れていない靴を買ったため、予定を変更して長距離は避けて、26番から29番までにしました。29番から30番までは7キロもあり、万全ではない状態ではいかがなものかと思った…

2016年度 第3回秩父巡礼の旅 壱

秩父巡礼は今年で3年目になります。 初年度は1番から5番まで。 去年は6番から16番まで。 今年は17番から30番までを予定しました。 スケジュールの都合で宿泊は1日だけ。 22日の4時に家を出て、一旦柏のホテルに滞在するロシア人の友人を拾ってから一路秩父へ…