不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

仏教

シーシュポスの岩か三昧か

ここ最近、ご縁あって時折、座禅会に通っている寺の作務をしています。格式ある禅寺で、僧堂があってもおかしくないほど大きな寺院です。寺には老師以下2人の常住がいますが、それ以外にも週末は4-6人ぐらいのお坊さんが近隣から法事の手伝いにやってくるほ…

師走

週末、いつも坐禅会に行っている寺に宿泊して作務を行いました。普通はなかなか寺に宿泊する機会はないと思いますが、禅僧の生活の一端を知ることができます。広大な境内にある庭の手入れや墓地の清掃、大きな坐禅堂の掃除など、なかなかハードな仕事が多く…

一枚で隔てる

私が通っている禅寺では老師が住職をされていて、雲水さんが常に5,6人以上もいる大きな寺です。坐禅をする場所も立派な禅堂で、どこかの大本山の僧堂の写しとか言っていました。そのように素晴らしい環境で坐禅ができる寺はそうそうないと思います。 通常の…

16年目に想う

私は禅の修行に於いて2人の老師に師事しています。どちらにもほぼ同時期に師事し始めましたが、今月で丁度16年になります。1人は現在、横浜市西区にある洪福寺住職と、もう1人は川口市にある長徳寺の住職です。あいにく洪福寺坐禅会は老師の健康が思わしくな…

坐る

私の禅の修行は2002年、32歳の時から始まり、今に至っています。始めたきっかけは別段武芸とは関係はありません。よく巷では剣禅一致という言葉もありますが実際はどうでしょうか、人それぞれだと思います。江戸時代、武士が皆禅をしていたわけではありませ…

一座の功

白隠禅師和讃という臨済宗の坐禅会でよく唱和されるお経の一節にこのようなものがあります。 一座の功をなす人も積し無量の罪ほろぶ(たった一度の坐禅ですら、今まで犯してきた全ての罪が消え去る。) 坐禅の功徳を説いたものですが、私は32の時からかれこ…

浅草の様子

昨日は兵馬俑展に行く前に線香を買いに浅草まで行ってきました。 いや、驚きましたね、コロナ前の状態です。 どこも人だらけ。中国語はよく聞こえてくるのに妙に和やかで無礼者が少ないと思ったら・・・台湾人が多いそうです。なるほど。 和服レンタルを利用…

今年の坐禅終了

10月から中野区にある高歩院の鉄舟会に毎週金曜日の夜坐に参加していましたが、本日は初めて月一の土曜日の法話会なるものに参加しました。が・・・常連しか来ないので結局法話はなしという運びに(笑) 全くの新参者の私に意見を求められたのが困った(笑) 要…

滋賀県竜王町

今回、弾丸ツアーで参った先は滋賀県竜王町にある臨済宗妙心寺派のお寺で「観音寺」。ここの住職とはフェイスブックで知り合いました。年齢も同じで学んでいる武芸も同じ流れを汲み、何となく気に掛かったので私からリクエストを出して友誼を結びましたが、…

成道会

成道会、とはお釈迦様が意を決してブッダガヤの菩提樹の下で12月1日から7日まで坐禅をして、8日目の朝、明けの明星を見た時に偉大なる悟りを開かれたことを祝う日です。その追体験をするという事で禅宗の各僧堂では毎朝2時から夜の12時まで、坐禅と参禅だけ…

上州を訪れる

昨日は久し振りに車で遠出しました。目的地は群馬県と栃木県の辺り。1つは私がいつも買い求めている作務衣などの和装専門店、もう一つはちょっと変わった料理を出す和食店、もう一つはお寺。昨日レンタカーを借りたのですが、先に家族全員で今年最後の墓参り…

唯独り坐る

禅仏教に初めて触れたのは2002年の5月、群馬県の山奥にある黄檗宗のお寺でした。以後父が他界した2007年2月頃までは概ね毎月訪れて指南を受けつつ坐りました。父の他界を機に本格的に師を求め、以後現在の寺でお世話になってからかれこれもう15年になります…

念珠

先月豪州に旅行した折、市場で中国人が売っていた黒い石のネックレスが気に入って買いました。50珠でした。15豪ドルでしたから結構安かったと思います。帰国後、ふとこれを念珠にできないものかと思い立ち、調べてみると108珠の僧侶が使う正式な念珠以外にも…

専一ということ

専一:他を顧みず、ある物事だけに力を注ぐこと。 政府は大々的にアナウンスしていないようだが、去る4月6日に入国、帰国対象者への規制を大きく緩和した。私はテレビをほとんど見ないのでニュースになったかどうかは知らないが、ネットで検索しないと出てこ…

至道無難ということ

これは三祖大師信心銘という仏教のテキストに出てくる一番最初の言葉です。至道無難 唯嫌揀擇(しどうぶなん ゆいけんけんじゃく)但莫憎愛 洞然明白(ただぞうあいなくば、とうねんとしてめいはくなり) と続きますが、意味は「道に至るに難しいことはなく…

主人公

土曜日に観賞した映画「エッシャー通りの赤いポスト」についてです。前のブログに書いたように、この映画は映画の中で映画を作っていくというプロセスを映画化したものです。多くの応募者から最終的には2名の主役が決まりますが、主役になれなかった人もエキ…

臘八坐禅会

伝説によるとネパール南部にあった小国、シャカ国の王子だったゴータマ・シッダールタは人の持つ苦しみを解決しようと29歳の時に王子の座と妻子を棄てて苦行を続け、35歳の時にガヤー地区にあるナイランジャナー川のほとりにあるピッパラ樹の下に7日間坐禅を…

将来の夢

50を過ぎてこんな事を言うのも恥ずかしいのですが、将来やってみたいと思っていることは幾つかあります。それらは別段大それた事でも大変お金の掛かる大事業でもありません。 その中で是非やってみたいのは「四国八十八ヵ所巡礼」です。日本で一番有名な遍路…

一坐の功をなす人も

普通、臨済宗の寺で坐禅が行われるとき、坐った後にふたつほど読経します。一つは般若心経、これは禅宗全てで読まれます。そしてもう一つが「白隠禅師和讃」というお経。これは臨済宗中興の祖、白隠禅師が在家のために書いた和讃で、江戸時代の日本語読みで…

挨拶

挨拶、どなたでも毎日何度もしている行為ですが、実はこの「挨拶」、元々は仏教用語です。挨は「迫る」、拶は「切りこむ」こと。師匠と弟子との問答のやりとりのこと。私が帰依している禅宗のひとつ、臨済宗では特に師弟間にて行われる参禅の様子を指します…

不動明王

私の生まれ年は酉年です。なので本尊は不動明王になります。 また、初めて禅の手ほどきを受けた寺の名前が「不動寺」、秘仏の不動明王が安置されています。道場の名前も「不動庵」にしています。 武芸をしている人、修行をしている人にとっても不動明王は守…

坐禅

座禅会には大抵、暖かくなってくる頃に新規参加者がやって来ます。雨後の竹の子のようなイメージでしょうか。私が通っている寺にはあえて(だと思いますが)ホームページもなく、よく探さないと分からない程度の座禅会ですが、寺の規模自体は大きく、準本山…

禅のグループを作りました

この「はてなブログ」に参加させて頂いてまだ二日目という新参者ですが、僭越にも新しいグループを作らせていただきました。シンプルに「禅」です(笑) 禅 グループ検索したら意外にも禅のグループがなく驚いた次第です。禅とは書きましたが禅宗のみならずど…