不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

一坐の功をなす人も

普通、臨済宗の寺で坐禅が行われるとき、坐った後にふたつほど読経します。
一つは般若心経、これは禅宗全てで読まれます。そしてもう一つが「白隠禅師和讃」というお経。これは臨済宗中興の祖、白隠禅師が在家のために書いた和讃で、江戸時代の日本語読みで書かれているため、般若心経などのお経よりもずっと意味が分かりやすく作られています。この「白隠禅師和讃」には坐禅の功徳が書かれています。その中の一句が坐禅の効用について書かれています。

「一坐の功をなす人も 積みし無量の罪ほろぶ」
たった一度の坐禅でも、今まで知らずに積み重ねてきた無数の罪でさえも消えるだろう。

実際そんなに甘くありません(笑) 私の解釈では「一坐」というのは「一日一坐」ではないかと思います(笑)
つまり毎日ちょっとでも坐ったなら、今まで知らずに積み重ねてきた無数の罪でさえも消えるだろう、という意味だと思います。

つまりほんの少しでいいから毎日の積み重ねが重要だと、私は解釈します。坐禅に限った話しではありませんが、どんな小さいことでも毎日継続していくことが重要ではないでしょうか。たくさんの小さな事の積み重ねが自分の生き方をより良くし、延いては社会に貢献できると考えます。
そういう意味で「継続は力なり」とはまさに名言です。

去年ぐらいまでは朝の坐禅は気が向いたときにだけしてました(帰宅後の坐禅も気が向いたら)。今年に入ってから何故か毎朝一炷を行うようになりました。一大決心とかしたわけではありません。実は私はそういう「決心ごと」があまり好きではありません。何となくやっていることが習慣化した方が長続きしそうな気がします(笑) その朝の坐禅は今年の割と早い時期から始まって今のところずっと続いています。
坐禅会では4炷2時間ぐらい坐るのは普通ですが、毎日継続して一炷坐るのも重要ではないかと思った次第です。今後も継続していきたいと思います。

令和参年霜月二十二日
武神館 不動庵道場
不動庵 碧洲齋

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《お知らせ》

武神館 不動庵道場 開庵
【日時】2022年1月8日土曜日、13:00-15:00
【場所】谷塚上町会館:草加市谷塚上町231-1
【アクセス】東武スカイツリー線 竹ノ塚駅西口
東武バス 竹04/竹05にて約10分、又は竹06にて約15分。
バス停「谷塚上町」降りてすぐ。
駐車場あり。
入門希望者・興味ある方はご連絡ください。