不動庵 碧眼録

日々想うままに徒然と綴っております。

臘八坐禅会

伝説によるとネパール南部にあった小国、シャカ国の王子だったゴータマ・シッダールタは人の持つ苦しみを解決しようと29歳の時に王子の座と妻子を棄てて苦行を続け、35歳の時にガヤー地区にあるナイランジャナー川のほとりにあるピッパラ樹の下に7日間坐禅をし、8日目の夜明け、明けの明星を見て偉大なる悟りを開いてブッダとなった、とあります。


現代日本禅宗僧堂ではこの追体験として、禅宗の修行の中では最も苦しいとされる「臘八接心」というものがあります。12月1日から8日朝まで、睡眠時間はせいぜい2時間(しかも「坐ったままで眠る)、それ以外は坐禅と独参が続きます。私の師匠は鎌倉建長寺で10年ほど修行しましたが、臘八接心ではほぼ眠らなかったと言ってました。7日間睡眠しないというのはちょっと想像できません。師匠曰く疲労困憊し尽すと、もはや雑念すら湧いてこないのだとか。その先に悟りがあるのだそうです。とにかくこの臘八大接心を通過して初めて一人前の修行僧として認められるのだそうです。(それ以前は名前すら呼ばれない)


在家の坐禅会でもこの期間、特別な坐禅会をする場合があります。私が通っている寺では臘八座禅会と称し、通常は毎月第1、第2日曜日の早暁の坐禅会が、12月だけは1日から7日まで19時から20時まで行われます。慣れない人が参加すると結構こたえるようです。ちなみに7日目の坐禅会が終わった後はお寺でちょっとした料理が振る舞われますので、まあそれが楽しみでやっているとも言えます(笑)


いつからだったか忘れたのですが、この臘八坐禅会の期間中、時々坐る回数(時間)を決めて挑戦することがあります。それは大体7日間で48炷(1炷は30分)つまり24時間坐るというものです。坐禅会では1時間だけですが、その1時間前から禅堂が開くので私は通常2時間坐ります。その他毎朝通常は1炷坐るところ、この期間は2炷坐るので1時間、更に坐禅会から帰宅後に1炷、それを7日間続けると24時間30分になりますが、最終日は料理が振る舞われるので最終日の帰宅後の坐禅を免除すると丁度24時間坐れます。今年は24時間チャレンジやってみようと思い立ちました。


禅宗の修行僧ではないのでさすがに毎日3時間以上も坐るといい感じで効いてきます(笑) 毎日やったら慣れるものなのかな? 禅友の1人で既に年金生活者ですが、1日特に用事がなければ8炷坐るという強者がいますが、私にはちょっとムリ(笑) いえ、実は禅を始めた頃、1日8炷は何度かやりました。でも今やれと言われたら結構辛いかも。そう考えると修行僧の皆様は本当に凄いですね。


本日は今朝既に1時間坐りました。会社が終わったら寺に直行して2時間、帰宅後に1炷30分の坐禅です。これが1週間続きますが、ある意味これが私にとって自分と向き合い格闘する、一番の山場と言えます。

 

令和参年臘月朔日
武神館 不動庵道場
不動庵 碧洲齋

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私がいつも坐るのは一番端の単です。