不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

2015-01-01から1年間の記事一覧

恨みに報いるには徳をもってす

「恨みに報いるには徳をもってす」 という言葉はかの蒋介石の言葉ですが、彼は陽明学を信奉する一人でした。 台湾は今を以て世界で最も親日の国であり、実際に私が台湾人と接した限りでも世界の全部の国が日本を裏切っても台湾だけは裏切らなさそうな感じで…

OK オーケー

了承を意味するOKのことです。 先日たまたま「マッサン」を観ていたらマッサン夫婦の愛娘であるエマちゃんが何かの折に「OK」と言っていました。 英語を使い始めてからOKの語源に興味があったので調べたことがあったので、注意を引きました。 OKは結構新しい…

「早く動く」「速く動く」

【早い】 1.ある基準よりも時間が余りすぎていない。また、 2.ある基準より時期が前である。 3.まだその時期ではない。その時期がまだ来ていない。 4.簡単である。手っ取り早い。 5.時間を置かないで次の動作や物事が行われる様を表わす。 【速い】 物事の進…

誰も守ってくれない

昨今、ネット社会というものは現実社会とほとんど癒着して分離不可能という辺りまで来ていると言っていいと思います。 パソコンが普及して早20年、今年成人式を迎えた人ですら生まれて物心が付いたときから携帯もパソコンもネットも普通にあるというのには驚…

和の国の肇め

太古の昔、漢字が輸入されるずっと前、日本人の一人称単数は「み」だったそうです。そして一人称複数は「わ」。 時代が下って漢字が使われると「み」は「身」の漢字があてがわれたり、「わ」は「我」があてがわれたりしたという説があります。 なので「み」…

大脱出

あ、シュワちゃんとスタローンの映画の話しではありません。英語で言うと"Exsodus"。大文字の方は旧約聖書の出エジプト記を指します。かのモーゼが同胞を率いてエジプトを出たという話しですね。 昨日は息子と「エクソダス」を観に行きました。 吹き替え版で…

右と左

最近は自分でも嫌になるほどに国際政治について書いてしまっています。 まずまず国際派のつもりではいますが、元々そんなに国際情勢に書くことはなかった。 門下に相当偏向した思想を持った弟子がいました。 ブログでそれとなく書いてきましたが一向に改まる…

日本国憲法第9条について思うこと

昨今、日本国憲法第9条について色々議論が高まってきているので私個人の意見を言ってみたいと思います。 まずは原文をば。 ************************************************************* 1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国…

後の先

武道に「後の先」という言葉があります。 あまりもったいぶっても仕方ないのですが、文字通りです。 相手が攻撃をしかけてきて、それを見切った上で初動を起こすということです。 昨夜と今朝、何気にネット上でこの言葉について色々検索していたのですが、そ…

外国語は上手い下手ではなく語感

「鬼」という言葉があります。日本では昔話によく出てきます。 怖いことが多いことはそうなのですが、間抜けだったり哀れだったり、人を助けたり人に助けられたりと、なかなか一筋縄ではいかないキャラではあります。 日本人には元々、欧米人に染みついてい…

目となり耳となり

憲法第9条について。今まで機会があった同門外国人たちに何が問題かを説明してきましたが、問題以前にこの憲法第9条の内容に驚かなかった人はいませんでした。大抵は聞き間違えか私の英語能力に問題があるんじゃないかと聞き返してくることもあります。 もち…

ジャーナリスト殺害に思うこと 1

今回、2名の日本人がイスラム国と称するテロ組織に殺害された件に付き、思うことを少し。 まずは亡くなられた湯川さんと後藤さんのご冥福を深くお祈り申し上げます。 私が初めていわゆる中東人と接触を持ったのは留学時代。 エジプト、イスラエル、シリア、…

義を見てせざるは勇なきなり

昨夜息子が以前集めていた世界の偉人カードを広げてなにやら考え込んでいたので尋ねてみると、学校の宿題で偉人をひとり紹介するのだとか。 世界の偉人カードには300-400人ぐらいの偉人のイラストと業績が書かれているので、それを写すだけではチョンボだろ…

人の一生は修行にありて

昨日はたまたまレンタカーがあったので息子を連れて坐禅会に行きました。 昨日は(今朝もですが)日本列島はかなりの強風。風速5メートル以上では自転車で12キロ先にある寺に行くのは情けない話しですがちょっと難しく。 いつもだと4時半には出立するのです…

アブラハムと安倍総理

英語をかじっている人なら知っていると思いますが、英語でAbeはAbraham(アブラハム)の略称です。 また、少し聖書を紐解いたことがある人ならご存じだと思いますが、ひどい神様が信心深いアブラハムを試すために息子を生け贄にせよと命令して本気でそれに従っ…

こころ

どうにもならないことをどうにかしようとするから苦しみが生まれる、とよく禅の師匠が口にします。 どうにもならないこと、の定義ですが、大抵は「自分のものさしで世の中を計ろうとすること」です。自分のものさし、とは、例えばこんな感じです。 自分の価…

平和と安全について

基本、いつも言っているようにあまり政治臭いことを書くのは好きではありませんが、色々あってまた書きます。 ここに書いたことはずっと昔にブログに書いたことですが、そのブログがどうしても見つからないので改めて書くことにします。 世界中の国々が主権…

祈り

実は今日は息子が初めて英検5級を受ける日でした。 今日までに私は息子と色々英検に向けた勉強をしてきました。 今朝はいつもなら1人で執り行う朝課を息子と手を合わせました。 行ってからは別段神仏に手を合わせるでもなし。 祈りは基本、手の届かない人に…

木製武道具の修繕方法

木製武道具の修繕について紹介したいと思います。 修繕と言っても破損ではなく、自然に曲がってしまった武道具の修正方法です。 私は23歳の時から20年近くお付き合いさせて頂いた、筑波山神社参道にあった、杉山武道具製作所、杉山孝次さんから直伝されたも…

省察

何とはなしに昔のブログを読み返してみました。 丁度父が他界した2007年です。 2月に父が他界して、色々あって武道も家庭も仕事も完全に行き詰まって本気で死のうと思いつめたかどうか、というところだったと記憶しています。 ブログの投稿回数を見ると2007…

矛と盾の話し

武芸をしている関係上、武器にはとてもこだわりがあります。 私が所有する木製の武器の多くはその道40年近くのプロが作ったものです。 現在は既に他界してしまいましたが、この方の作った武器は長く鹿島香取を初め、多くの古流で使われていました。因みに日…

「X」に還る

昨日は二つの坐禅会に参加してきました。 早朝と日中という、イレギュラーなものでしたが、いつもながら得るものが多かった。 禅仏教では「X」というものを追い求めて知ることにあるとされています。 それが本当にあるのかないのか、お釈迦様が「ある」とい…

備えあれば憂い無し

今日は阪神大震災が発生して20年目に当ります。 その時は留学から戻り、まだバイトしながら日本語教師養成講座に通い、その年の6月頃に同校に採用されてそのまま豪州に赴任して1年ほど勤務しました。 その年は阪神大震災と地下鉄サリン事件があり、また私が…

立志・信義が為に

今朝、息子と朝食を取っているときにたまたまニュースでどこかの地域の独立運動の話が出てきたので、インドネシアの独立運動の話しをしてやりました。よくテレビに出てくるデヴィ夫人の旦那さんは独立したインドネシア最初の大統領で、彼は残存した日本軍と…

問題はここ

日本人が過去の事実を突きつけても、例えば中国や米国は「はいそうですか、分かりました訂正します」とは絶対に言わない。何故そうなのかを考えないことには変えようもないし、そのことに労力を費やすだけの価値があるのかどうか、費用対効果も考えねばなら…

フランスの事件について

言論は自由であるべきですが、自由であることと何でもして良いこととは別です。 この辺り、少し難しい線引きですが、論語にヒントとなる言葉があります。 「七十にして心の欲する所に従えどもその矩を踰えず。」 今風に言えば「心の思うままに行動しても、人…

昭和時代を偲んで

昨日は先帝陛下たる昭和天皇が崩御された日でした。 1989年1月7日早朝だったと思いますが、実はこの平成元年の夏に私は米国に留学したので、ある意味昭和と平成の区切りというのは私の人生でも非常に切り分けられます。 寒い朝、2階から降りるとニュースで「…

新型機の感想

ボーイング787の搭乗感想について。 シートは気持ち前後のスペースが広くなったのか、もしくは背もたれが薄くなったのかも知れない。 若干、膝に余裕ができた感じ。(気のせいかな?) 背もたれはなかなか快適なので、これなら枕は要らないと思う。 実際枕は…

耐え忍ぶ

ロシアでは労働者たちはどのような意識を持っているのか興味がありました。 友人の中にたまたま会社(工場)で400人以上の労働者を取りまとめているジェネラルマネージャーがいたので尋ねてみました。 ロシア人労働者は基本耐え忍ぶのだそうです。 どこかの…

国歌の曲調

師走大晦日の前日、私はモスクワを北上すること500キロほどにある、世界文化遺産にもなっているとある寺院を訪れました。その時の気温は-25℃以下。 寺院とその周囲の森は本当に氷結したかのように美しい景色でした。 大晦日、テレビを観ました。プーチン大統…