あ、シュワちゃんとスタローンの映画の話しではありません。英語で言うと"Exsodus"。大文字の方は旧約聖書の出エジプト記を指します。かのモーゼが同胞を率いてエジプトを出たという話しですね。
昨日は息子と「エクソダス」を観に行きました。
吹き替え版で丁度いい時間のはかの越谷レイクタウンしかなかったのでやむなくそこに行きましたが、一体全体、あの無意味な広さは何とかならないんでしょうか。ショッピング好きの人からすればパラダイスかも知れませんが、用事があるときにしか行かない人には無間地獄です(笑)。確かに東洋一の規模なのかも知れませんが、あそこまで大きくする必要があるのかどうか。映画館がある風コンプレックスのフードコートが改装中で、結構遠くにある森コンプレックスまで行きましたが言うまでもなく大混雑。仕方ないのでちょっと高くても比較的空いていたスタバでサンドイッチで我慢しました。
往復しただけで疲れたし、何度か道にも迷った。
内容ですが、下手な超自然現象などもなく、有り体に言えば聖書の通り。「海が割れる」シーンすらもあれなら納得。(ネタバレは止めておきましょう)。3Dだったのでそこそこ迫力があったと言うだけ。
まあ、面白い表現だなと思ったのは、「神様」を子供の姿にしたこと。しかもスゲー不気味なガキです(笑)息子はこの子供の声がイカすと言ってました。
しかも後光が差していたり、光り輝いているわけでもなく、また幾度かモーゼが子供神様と話し合っているところを兄弟に見られてますが、当然彼らには何も見えず。他人から見たら頼りにしているリーダーがちょっとイッちゃっているのかと不安をかき立てそうです(苦笑)。
ストーリーはなかなか忠実に再現してますが、映像が素晴らしい故に神様のご無体ぶりが際立ってます。神様そりゃやり過ぎでしょう(苦笑)。皮肉になってしまいますが、あれじゃイスラエル政府の推奨映画になりますね。しかし聖書を良く知りたいというのであればあれはなかなか良い教材だと思います。ある意味前に見た「方舟」よりもよいかと。
神様はひとりの為の願いを聞き入れたりしません。一民族にも属しません。
一部の人の願いで奇跡を起こしたり、一発逆転の神の業を見せたりもしません。
人からの祈りが必要だとか、人に何か要求するような神は私はちょっと願い下げです。
日本人は多分、こんな感じではないでしょうか。
神は人を束縛するものではないのです、多分。
余所の宗教にケチを付けても始まりませんが、友好や平和に因らぬ宗教でない場合は好きではありません。特にここ最近では友好的でなかったり平和でなかったりすると、要らぬ分野で要らぬ予算を計上しなくてはならなくなり、世界経済がよろしくない現在、無駄な資産を無駄な分野に投入したくはないものです。
息子も皮肉を込めて言ってました。
「神様はわがままだなぁ。どうせ奇跡を起こすなら、エジプト人と仲良くする奇跡でも起こせばいいのに。」
全くその通りです。私はもちろん日本人として70年前と変わらぬ友愛の気持ちをユダヤ人に持ちたいのですが、昨今イスラエルの姿勢を見るにいささか疑念が湧きます。
エジプトから40万人が脱出したと言われてますが、エエ加減迷惑な民族なのでエジプト王朝から放逐されたのではないかとすら思ってしまいます。
最近の研究では当時の労働はあんな酷いものではなかったとも言われていますから、今なお周辺諸国やパレスチナに対して強硬な姿勢を崩さないユダヤ人が、エジプトでどんなだったのか、おぼろげながら分かる気もします。
「神様はぜんぶ、心の中の想いしだいだと思う」息子が昨夜、風呂の中で言った言葉です。
心に結んだ像に色を付ける責任を神様になすりつけるのかどうか、ということです。
塗装してから「神に言われてこの色にした」と、大抵は言います。
だから神の声が白だったり黒だったりします。
そういう意味で息子の発言はなかなかだと思います。
・・・さてさて、神はいったい、どこにいるのでしょうか・・・
平成二十七年如月九日
不動庵 碧洲齋