不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

一昨日に見た夢

妙に現実的でかつ詳細を極めていたので書き留めたいと思います。

いきなりどこかの駅から東武鉄道の特急スペーシアに乗り込む。

乗客としてではなく、乗務員の模様。しかも採用されて研修後?

他に同僚が2.3人いて、多分スペーシアの乗務員の最終試験とかそんな感じ。

乗り込んだのは乗務員入口ではなく一般の乗客入口。

通路を歩いていると、恰幅のいい初老の乗客がむせ込んで身をよじった。

私はすぐに身をかがめてハンカチを取り出して客の口に当て、背中をさする。

教官らしき人は黙って見ていたが、同僚?らしき2.3人もオロオロするだけで黙って見ている。

「すぐにアテンダントか車掌を!」

少々怒りを込めて言うが、その客が手を上げて「もう大丈夫」と言うので客と周囲に一礼をして運転席の方に去る。

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運転席は高いところにあって、しかも外から見るよりも中がかなり広い。何故か仮眠用ベッドまである。(4.5人立っていてもまだ狭くないスペース)

教官(顔はほとんど覚えていない)は「列車出発後に最終試験」とだけ言って椅子に座って寝てしまった。

私は特に言われたわけではなかったがすることもないので車内の管制パネルを確認したり、出発間際には余計なことをするなと怒られたりしないかと思ったりしながら窓の外からホームを確認した。

他の同僚は物珍しそうに車内の装置を見たり触ったり。

出発後、しばらくしてから教官が起きて背伸びを一つすると、

「さて・・・乗車してから今まで何をしたのか答えてもらおうか」と問いかけてきた。

他の同僚は異口同音に「教官の最終試験を待っていました」と言った。

私は「客室のお客様の介護と、出発時の安全確認の補助をしました。出過ぎたマネをしてすみません。」

と言った。

教官は私に向って「なんでそんなことをした?」

「列車の安全運行は社員の最大の義務なので、微力でもお役に立てればと思いました。」

「ふうん」

教官は全員を見渡して「これは『なる』のか『する』のかという違いだ。乗車後、乗務員として行動を起こしたのは自分が乗務員に『なっている』から、最終試験があるまで待っているのは『している』から。乗客の安全は常日頃から乗務員になっていなければならない。行動を起こしていなかった候補生は全員失格だ。」

自分の心中を図ると、確かに「何かしよう」という思いよりも「乗務員であろう」という気持ちが強かったことに気付き自ら驚く。同時に何か気付いた気がした・・・と言うところで目が覚めた。

なかなか示唆的な夢でした。

なぜか私の夢にはよく鉄道が出てきます。人生に例えられる交通機関だからでしょうか。

平成二十八年霜月八日

不動庵 碧洲齋