不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

國肇之地

20日に広島を出立して新幹線で大阪まで来ました。
予約していたホテルにチェックインを済ませてから現地の同門武友と会って食事。
関東以外の同門と関東以外で会うのは初めてですね、国内は。
その武友、実は気功師なんですよ。言い方合っているのかな?
要するに気功で治療をする人です。
食事をしてその帰路にちょっとやってもらいました。
年末に障子貼りをしてからどうも重い腰が治らなかったので立ったままでしたが、腰に指を当てて治療してくれました。しばらくするとビリビリとした感覚が伝わり、更に時間が経つとじんわり暖かくなります。大体20分程度でしょうか、終わったことには腰が軽くなった感じがしました。
ちなみにはっきり体感したのは翌日以降です。いや、気功本当に凄い。
彼は誰かから教わったのではなく、自然にできるようになったとのこと。
羨ましいですね。

翌日は早朝からローカル線に乗って奈良県橿原市に行きました。
橿原市は武神館先代宗家の故郷で、現宗家が若かりし頃、週末に夜行列車で千葉県野田市からここまで来て稽古を付けてもらいました。14年続きました。凄い執念です。当流の外国人門下生たちも年に1度、或いは数年に1度は来日して稽古する人がいますが本当に頭が下がります。私が外国人だったら多分日本には行かないでしょう(笑)

最初に行ったのはもちろん橿原神宮。伝説によると東征を終えて大和地方周辺の平定も終えた彦火火出見(ひこほほでみ)は紀元前660年正月1日、畝傍山が南面するこの橿原神宮がある場所で戴冠式を行い、日本国初代天皇、神武天皇となりました。爾来、今上天皇陛下は第126代にして世界最古の王族であり日本は世界最古の国家になります。2番目に古い國がデンマークでそれでも1000年ちょっとですから日本の古さがどれ程か分かろうものです。

実は橿原神宮はそれ程古い神社ではありません。創建は明治に入ってから、1890年、明治23年です。それでも戦前は官幣大社に列されていて現在も皇室から定期的に勅使が来るという神社です。
ちなみに橿原神宮が創建された時に当流の道場訓が作られました。先代宗家が何か思うところがあって書いたのでしょうか。

朝だったためまだ人も少なく、心静かに皇國と皇室の安寧、ひいては世界の平和と調和を神武天皇に祈りました。




それから北門から北上して神武天皇陵にも参拝しました。私以外はもう一組いただけでそれ以外は誰もおらず。森の香りと静寂の中に大和の国の気高さを感じました。ここは皇室の方々もよく参拝に参ります。
ここでもいつになく真剣に祈りました。どうかこの世界最古の國、大和の國をお守り下さい、戦に投じさせないでください、あまりにも真剣に祈ったので手が震えました、ま、誰も見てなかったからいいんですけど(笑) 草民の願いはきっと歴代天皇の御霊の御照覧あるべし。叶わぬはずがない、そう信じています。

それから駅の方向に引き返し、奈良県立橿原考古学 研究所附属博物館に行きました。さすが大和の地だけあって展示品の多さは素晴らしかった。時間の制約がなかったら橿原に一泊しても良いと思うくらい。古墳の数とかが尋常ではないので出土品もかなり多い。日本語どれだけ古い国か分かりますね。

橿原神宮前駅にあった看板「皇紀2700年」ですか。17年後私もぜひ祝いたいところです。

橿原之地は大和之國発祥の地であり当流の故郷でもあります。
またぜひ参りたいと思います。

これで今回の旅の記録は終わりです。

令和五年弥生二十一日
不動庵 碧洲齋