現在の四国遍路ではスマホが必須です。もっとも現代の生活では基本誰もがスマホがないと生活するのが難しくなっています。
外国人はネットから情報を得て歩き遍路をしています。日本人でIT弱者だという自覚がある高齢者でもGoogle mapぐらいは使っている人が多かったように思います。外国人は年齢層に関係無くよく使っています。日本人お遍路さんはほとんどが65歳以上ですが、自ら壁を作ってIT弱者と決め込む姿はなるほど日本が衰退するわけだと思わなくもありません。欧米人の同年代では積極的に使おうとする人が圧倒的に多いように思います。
スマホでは宿の予約を入れる電話、天気予報、地図、翻訳など、多くの機能を果たしていますが、それだけにスマホにトラブルがあると大変な事になります。
私はそのリスクを考慮してスマホとタブレットを持参しました。タブレットでは電話機能以外はスマホとほぼ同じ事ができるからです。また、地図を見る場合はスマホより優れているというのもあります。タブレットは8インチなのでそれ程大きくはありません。ただしタブレットはほぼ宿にいるときだけ使いました。四万十川の川下りに参加した仲間の台湾人女性お遍路さんは川にスマホを落としてしまいました。そういうこともあります。私はスマホに指掛けリングを付けていて特に写真を撮るときなどは必ず指に掛けるようにしています。また、雨天で使用することもあるので水濡れにも注意したいところです。私のスマホは防水なので問題ありませんでした。
その他、モバイルWi-Fiルーターも持参しました。私のスマホは格安スマホで、メジャーキャリアに比べると若干、電波の入りが悪い感じがした為です。また、宿にWi-Fiがない場合に備えて。これは海外に行くときによく使っているプリペイドなので費用的にはそれ程かからず。ただ実際にはほとんど全ての宿にはWi-Fiがあり杞憂でした。しかし山中の遍路道では電波が全く入らない場所は結構ありました。人里がない場所を歩くときは必要な情報は事前に得ておきましょう。なお、「HENRO HELPER」はオフラインでも使える地図アプリなのでスグレモノです。
モバイルバッテリーも持参しました。最初は5000mAhと10000mAhの2つでしたが愛媛県に入ったあたりで後者を返送しました。全く使わなかったからです。前者は希に使うことはありましたがこれは軽いので前ポケットに入れておくことができ、スマホと一緒に持っても問題なかった為です。スマホが新しくない場合などは持参した方が良いと思いますが、5000mAhぐらいの軽いものを2つ程度にした方が良いかもしれません。遍路において軽いことはかなり重要です。モバイルバッテリー用のケーブルは一番短いものを選びましょう。ケーブル付きなら尚いいかもしれません。
宿の部屋に入って最初に行うのはWi-Fiの設定と電子機器の充電です。多いときはスマホ、モバイルWi-Fiルーター、モバイルバッテリーと3つもあります。USB電源タップは最低でも2口のものを用意した方が良いです。もちろんケーブルも口と同数。その他に1口のものでよいのでケーブルとセットで持っていた方がよいです。理由は充電器セットはよく宿に忘れるものの上位に入っているので予備の為です。また、コンビニのイートインコーナーなどで休憩が取れる場合にはすぐにスマホを充電できるようにする為です。無くしてしまった場合はコンビニに売っていることが多くありますが、2,3日コンビニとは縁がないところを歩くことはあります。また、充電ケーブルは長い方が良いです。古い宿だと電源が1箇所しかなく、布団を敷いたときに不便な位置だったりします。長いケーブルであれば寝たときでもスマホに手が届きます。長いケーブルは充電時間が長くなりますが、出立まで基本14時間ぐらいありますので問題ありません。余裕があれば長短両方持っていってもいいかもしれません。
電子機器ではありませんがLEDライトも複数持った方がよいです。できたらUSB経由で充電できるもの。私はキーホルダーに付けるようなサイズのLEDライト2本(1本は予備)とヘッドライトを持参しました。もちろんどちらもUSB充電タイプです。ヘッドライトは全く使いませんでしたが、LEDライトはよく使いました。体験記だとヘッドライトは夜遅くなった場合とありますが、私は暗くなるまで歩いたことはありませんでした。かなり余裕を持って計画を立て、ライトを点けるまで歩くような計画は避けるべきでしょう。LEDライトは主にトンネルで使いました。照明を点けてぶら下げていると事故を防ぎやすい。トンネルは新しいものだと歩道と車道が分離していて柵までありますが、古いと歩道がなく、側溝の上ぐらいしか歩ける部分がない時などは必ず照明が必要です。割に多くのトンネルでは反射材たすきが入口に常備されていて利用できますが、空だったり、常備されていなかったりすることもありますので。LEDライトは小さくでもかなり強力なので大きなものを用意する必要はありません。歩道のある新しいトンネルでも照明は最低限なので点灯して持っていた方が無難です。また、できれば点灯だけではなく点滅できるタイプの方がより安全です。ヘッドライトは私は全く使いませんでしたが小さいものは持参した方が念のためでしょう。
歩いている間はほとんど「HENRO HELPER」を見て、たまにGoogle Mapを見る程度です。黄色本は全く見ませんでした。見るのは宿でのみでした。ただし当日の宿から札所の距離、札所間の距離、最後の札所から宿までの距離などは黄色本に掲載があるので出立までに予めスマホのメモに記載しておくとよいでしょう。ここが面倒なところですがGoogle Mapでは遍路道を選ぶとは限らないからです。
今後もっと便利になると紙面のガイド情報は淘汰されるかも知れません。これも時代の流れかと思います。とはいえ電子的な詳細な情報を以てしても道に迷うことはままあります。これが遍路の面白いところでもあります。
令和七年皐月朔日
不動庵 碧洲齋



