不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

水無月二十日稽古所感

参加者KS君のみ。
ウォーミングアップで両手首をつかまれた場合の手解きを行う。
次にバランスを崩させるためのかかり稽古。今までこのような稽古はしてこなかったが、今後は増やしていく予定。
理由としては当流では外国人も多いため体格にかなり差があり、柔軟な対応ができるように錬成するため。
基本は基本で抑えねばならないが、体格差がかなりあった場合は基本技だけではとても倒せないこともあるため。
まだまだ腕に力が入り気味ではあるが、体を動かして崩す、相手を掴まないという辺りのコツは飲み込めてきたように思う。
KS君はかれこれ9ヶ月になる。そして日頃から日常生活の中で稽古の動きを意識しているように伺えるので上達は悪くない。
稽古回数が増えれば一番よいのだが、それでも今のところいい感じで上達している。

崩しでは「引かない、押さない」「相手の動きに合わせる、相手の動きを加速させる、相手が動いている内に動かす」など、基本中の基本をたたき込んでいるが、それらがうまくいっているにも拘わらずどうしても力みがちになってしまうのが普通。とはいえ、入門時から較べるとなかなかの上達を見せているのも事実。今後の精進に期待する。

都内で教えていた頃に比べてやはり人が集まりにくいため、いつも少人数での稽古になりがちだが、その分濃密な稽古ができる。人はその内増えていくだろうが、細かく教えられるのは今しか無い。今は丹念に教えることに集中したい。

令和五年水無月二十日
武神館不動庵道場
不動庵 碧洲齋