不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

SHOGUNを観て

今朝、ディスニー+独占放送中のリメイク版「SHOGUN」を視聴しました。

旧作は部分的にしか覚えてませんが、小学生が観ても何かちょっといびつな日本文化、歴史が描かれていて何か気持ち悪いものを感じていました。そしてこれがその時西洋人が知っている日本なんだなと漠然と思ったものです。小学校5年生ぐらいでしたが、西洋人の日本に対する理解の足りなさに少し悲しいような気持ちもあったように思います。

そしてその44年後、このリメイク版のSHOGUNは恐ろしいほどにディティールにこだわり、時代考証や所作、小道具に至るまで大河ドラマ並になって再登場しました。もちろん、細かい所を突けば、多少歴史好きの人から見たらあちこちアラは出てきますが、欧米人主導の作品のこのクオリティーは実に見事と言わねばなりません。私はラストサムライも素晴らしいと思いましたが、このSHOGUNも同じかそれ以上ではないかと思った次第。欧米人の日本に対するリスペクトの深さ、重さがよく伝わった作品です。

何かとケチを付けてくる人もいますが、それなら日本人スタッフが大体同時代のイギリスで起こった清教徒革命のドラマをキチンと作れるかと言えば恐らく無理でしょう(ちなみに私もイギリス史には詳しくありません)。つまりこのSHOGUNを製作するにはそれだけ膨大な手間暇と予算がかかっていると言えます。考証には真田広之さんが多大な貢献をしたようです。

ドラマはまだ2話までですが、内容は大筋では普通に関ヶ原の戦いの少し前辺りのことを脚色してます。内容はぜひご覧下さい。

ただ、視聴してちょっと思ったこと。恐らく戦国史に少しでも詳しい方だったらやや戸惑うのは出演者たちの名前。ラストサムライ同様に史実の名前が使われておらず、しかしながら出演者たちはまごうなき史実の人をモデルにしているので史実の名前とドラマの名前とを比定しながら観てしまうと思います。・・・でもこれって、別に歴史上の人物の名前をそのまま使っても問題ないと思いませんか?少なくとも日本人にはその方が分かりやすい(笑) 日本人に遠慮しているからなのかなんなのか。

別バージョンでぜひ歴史上の名前で作ってもらえたら嬉しいです。

それにしても真田広之演じる吉井虎永(徳川家康に準ずる)役の真田広之、とてもカッコよかった。

 

令和六年弥生二日

不動庵 碧洲齋

「どうする」も楽しみましたがこっちの家康さんはシビれます(笑)