不動庵 碧眼録

日々想うままに徒然と綴っております。

武術とは大に云えば国を守り、小として民及び身を守る道也

当流に入門すると最初に道場訓と武道哲学について記されたものを渡されます。
武道哲学の一番最初に書かれている文言はこんな感じです。

「武術とは大に云えば国を守り、小として民及び身を守る道也。」

昔であれば武技を以て実行に移すのでしょうが、現代に於いては武技を実際に使って実践することはあまりないと考えます。理念の実践でしょうか。
現代では国を守るのは基本的には自衛隊で、民及び身を守るのは警察の役目ですが、その隙間を埋めるのが武芸を志している者の役目だと心得ます。

武芸者たる者は有事の際は武器を手に周囲の人たちを守る覚悟を持って欲しいところですが、武器は必ずしも敵を倒す道具を意味するわけではなく、やはり智慧が最大の武器だと思います。古より伝わる戦いの智慧を現代に応用し、自らと周囲の人たちの暮らしをより良くするよう活用できるのが一番ではないでしょうか。

今回のコロナ禍でいささか残念な人が散見されました。
もちろん言っているのは武芸に関わっている人です。
素晴らしい武技や素晴らしい武道哲学、あるいは幅広い見識を持っている人もいましたが、ワクチン接種を拒否した人が国内外に少なからずいました。
ワクチン接種は自由意志ですが、接種をしなければ感染の確率が劇的に高くなり、ひいては重症化、死亡率が何倍にも高くなります。自分が死んで悲しむ人はいない、という人はいないでしょうし、重症化から死亡するに至っては大勢の医療従事者を巻き込みます。
仮に軽症であっても家族や友人、周囲の人たちに感染のリスクを高めます。
接種拒否した上記国内外の何人かに上記の問いをしましたが、これに対してはっきり納得のいく回答をしてくれた方はいませんでした。完全にエゴイスティックになって回答してくれたらまだ納得したかも知れませんが、医者でもないのに中途半端な知識やいわゆる陰謀論を真に受けて打たないという人が少なからずいたことが残念です。
普通でしたら人は人、自分は自分と言いたいところですが、このコロナウイルスはどんどん感染するわけですから、少しでも食い止める努力を国民1人ひとりが心掛けてもらいたいところですし、武芸を志す人なら尚更と思います。

かなりざっくりした計算ですが、日本の全人口で接種を受けた人が1億人で、接種対象ではない子供と体質的に受けられない人で概ね2千万人より多いぐらいなので、接種対象者なのに受けない人が大体500万人程度いることになります。他国からするとかなり低い割合のようですが、それでも500万人もいます。他国のように法律で強制するほどではないと思いますが、知識あって知性無しという人が多いという事実に日本人としては忸怩たるものを感じずにはいられません。

ふと思ったことをしたためました。

令和四年如月二十四日

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