不動庵 碧眼録

日々想うままに徒然と綴っております。

テルマエ・ロマエの奴隷

映画「テルマエ・ロマエ」では主人公ルシウスがよく奴隷を引き合いに出します。
実はこういう言い方も変ですが、ローマ時代の奴隷はある意味かなり公正な立場にあって、自由民になったり場合によってはローマ市民になったりするチャンスもありました。

現代に於いては人身売買は国際法に違反しており、非人道的故に社会的制裁を加えられるべき行為ですが、限りなくそれに近い行為は今でもあります。特に日本では。
日本社会は総じて大変質の高い社会だと言えます。
例えば工業製品の質はもちろんのこと(例えそれが海外製でも日本のメーカーだった場合)、品質のみならず流通して店頭に並び、店員の接客に至るまで、日本のサービス業の質は他国を圧倒しています。

物流でも品物が破損もせずに遅滞もなくキッチリと届くというのは先進国でも難しい。
コンビニで売られている惣菜類なども一昔前とはことなり、健康に良く品質も良い。品質がいいというのは流通段階でも遅滞なく工場から店に届くことを意味します。当たり前のように思われますが、海外に於いて生鮮品がコンビニの店頭にいつもあると言うのは結構驚かれます。
またあるいは工事や建設現場の質。建物の品質は言うまでもなく、作業現場の質も高い。
何と言うか日本社会にはテキトーさがない(笑)

それが世界的に質の高い日本社会を構成しているのですが、そのしわ寄せは全て人的資源に来ています。そしてそれが現代版奴隷を産んでいると言って過言ではありません。

例えば私は某宅配会社の物流センターで副業バイトをしてます。(会社の給料がカットされたので!)そこにはいつも数百人規模の人員がひしめき合って、入ってきた貨物を分類してまた地域ごとに発送するという事をしてますが、まさに奴隷労働です。

普通、何かものをどこかに送るときあまり意識しませんが、一つの荷物が引き取られて無事に送り届けられるまで何十人もの手を経ています。見えていないだけにこれはまさに「テルマエ・ロマエ」の奴隷だなぁと痛感させられました。

ただこの仕事を軽んじるつもりはありません。この仕事がないと物流が止まります。やはり重要な仕事には違いないのですが、昨今社会全体の労働者の給与があまりにも安すぎるということです。本来ジャパンクオリティーで何かする場合、ダントツで高くて然りなところ、下って安価な市場に土俵を据えてしまったが為にこのような奴隷社会になってしまったと言える。ドイツでは労働者の賃金を守る為に敢えて安くしないという。日本の企業もこの位の矜恃は持って欲しかった。

今のような労働者を生かさず殺さずのような状況では必ず行き詰まってくる、というかすでにかなり詰んでいる。今国を牛耳っている老人たちは何を思っているのか、このところよく考えることです。

令和四年卯月二十一日
不動庵 碧洲齋

武神館 不動庵道場
【日時】2022年1月8日土曜日、14:00-16:00
【場所】谷塚上町会館:草加市谷塚上町231-1
【アクセス】東武スカイツリー線 竹ノ塚駅西口
東武バス 竹04/竹05にて約10分、又は竹06にて約15分。
バス停「谷塚上町」降りてすぐ。
駐車場あり。
入門希望者・興味ある方はご連絡ください。