不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

桜色まで

昔小学校だったか、国語の教科書に載っていた話で興味深いものがありました。 それは桜色の着物についてです。 布をどのように桜で染めるのか、と言う話。 皆さんご存じでしょうか? 実はあれ、さくらの花びらで染めているわけではないのです。 花びらを煮てもきれいな桜色は出ないそうです。 では何で染めているかというとそれは「枝」。蕾がなった開花前の枝を煮て色を抽出するのだそうです。枝なので当然桜色はどこにもありません。蕾の中に濃縮した桜色が詰まっているとのことです。 子供の頃は「へぇ~」で済みましたが、武門に入り、禅門に入り自分なりに考えるところが増えるとこの話はなかなか奥深く感じるものがあります。その色を出す為にその色そのものを何かしても同じ色が出ないという辺り、考えさせられるものがあります。 表象を見て真理を知り、言葉から事実を摑む、動きの一端から基本を察する、そういう洞察力は修行に必要ではないかと思った次第です。 令和参年卯月十八日 武神館 不動庵道場 不動庵 碧洲齋 IMG_20210403_115954.jpg sakuranoeda201802.jpg sakura_0343.jpg 20170418_j.jpg 1315435.jpg

#武神館 #古武道 #武道 #武術 #道場 #入門 #埼玉 #草加