不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

前後の違い

私はあまりエゴサーチなどしない方ですが(幸いにして有名人でも何でもないのでほとんど引っかかりませんけど)、先日友人の一人からYouTubeに出てくると教えられました。ずいぶん前ですが一つ二つは見たことはありましたが結構あってビビった(笑) いや、私の名前では出てきません。私の師匠の名前ですが。実は私、あまり自分の動画は見ません。ハズいので。だから自撮りも滅多にしませんし。あれは自意識過剰になるのでイカン。あと動画を撮る意義が稽古する当本人にはあまり意味が無い。傍から見て分かることもありますが、やはり第三者的視点でチェックするという行為は演武や映画でもない限りはあまり必要を感じません。さて、今回見つけた動画ですが、そのほとんどが2008年ぐらいまでの動画のようです。

まず・・・いや~今から13年前のものとしても下手ですねぇ~思った以上に(笑) この頃は何段だったのか今ひとつ記憶にありませんが。まあそんな感想です。

ただ、一つ大変興味深い発見はありました。

 

実はこれが撮影された2008年半ばぐらいまでは家や仕事、武道において問題多発で精神的に人生の中で一番、どん底にいました。いや、ホントに鬱症状が頻発して自殺未遂までしたぐらいです。(鬱症状は鬱病の前段階)いや、かなりヤヴァイ精神状態でした。そこから救ってくれたのは禅仏教、臨済宗の教えでした。金運も恋愛運も仕事運もあまりよろしくない私ですが、師匠運だけはずば抜けて良いようで、2007年末から今に至るまで、これ以上望むべくもない、優れた臨済宗老師二人に師事しています。実際には初めて禅を知ってたまに実践していたのはそれより遡ること5年前、2002年からでしたが、禅における師匠に師事したのが2007年末からでした。

 

故に2007年から2008年初頭までの技量は何と言うのか、どん詰まり、行き詰まって壁にぶち当たっている状態でした。2008年は丁度一皮むけて再ブーストが掛かり始めたばかりの状態というのでしょうか。要するに今の私と較べると一つ前のバージョンという感じです。

なのでこの頃から私の中にはもう一つの指針となる禅が建ち始めました。丁度この頃から今に至るまでは武芸と禅仏教とが私の二大柱となっています。当然ながらそれは互いに影響し合っていて、私の武芸哲学にも大変深く影響を与えています。

 

技術的なことを言えば、体術の動きにも波及していて、この当時の私の技の動きと今の私の技の動きはずいぶん違うものように感じます。実際に客観的に動画を観察すると、今とはずいぶんテイストが違うように感じます。技のキレというのか、心の持ち方というのか、あくまで主観ですが。まあ、13年も経てばどんなに下手でもある程度は上達しますけどね(笑)

 

武道をしていると禅に興味を持つ人もいますが、私の場合は武道とは全く関係ないところで禅に出会いました。実際、ただ坐ることに何の意義を見出さない人もいますが否定しません。人それぞれでしょうかね。武道をしているからと言って教養の為にちょっと禅をかじってみたいというくらいならやらない方がいいかもしれません、それは本当に時間の無駄です。ただ一方で日本においては禅は1300年以上も続いているという事実を鑑みると、何かしら有用なのでしょう。そうでなかったら13世紀も続きませんから。取り敢えず私にはかなり有用でした。

 

令和参年卯月十七日

武神館 不動庵道場

不動庵 碧洲齋

 

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