昨日も「青天を衝け」を観ました。やはり幕末ものは面白いですね。
私は幕末維新が好きなのですが、調べたことが無い案件があります。
それは幕末維新の戦闘による戦死者のうち、何割が銃による死亡なのか、ということ。
逆に言えば何割ぐらいが刀や鎗によるものなのかという事です。
400年前に約1世紀続いた戦国時代が終わり、以後250年もの太平の世が続きました。
戦国時代は生き延びるのが必死だった武士たちも、平穏な世になりその兵法を体系化し深化させる時間がたっぷりありました。
現在継続している大半の古流のベースのほぼ全ては江戸時代に策定されたものが多い。
そして技術だけでなく知恵や哲学的側面も大幅に補強されました。
そしてそこで迎えた幕末、もちろん武士も飛び道具が大きな力を持ってきたことは戦国の世から理解していましたが、欧米人のように火器を制式の兵器として導入しませんでした。これは後世の武道家たちにとっては大変有り難いことでもありますが。
しかしリアルな戦闘ではやはり合理主義者が勝ちます。
薩長の新型銃を持った農民兵に例えば新撰組のような兵法のプロフェッショナルが結構簡単に倒されていきました。
幕末維新の頃の戦闘は火器と非火器が入り交じっていますが、与えたダメージはどの程度の割合か、ちょっと興味があります。
いや、幕末となるとやはりこの太平の世250年に磨き抜かれた武芸が存在したはずですが、一体どんなものだったのか全体像がいまいちハッキリしません。
大勢を決した武器はやはり火器のようですが、暗殺や小競り合いなどでは刀や鎗が多い。どの程度の技量だったのか。
明治維新後は刀や鎗が軍の制式兵器になることはなくなりました。戦前は旧帝国軍士官と准士官だけが帯刀しており、先の大戦で帯刀していたのは大国では日本だけでした。私は武芸者ですが、それでも先の戦時中の帯刀には合理性は全くなかったと思います。戦場で刀による殺傷はあったようですが、多分99%は火器によるものでしょう。
歴史的に直近で起きたリアルなバトルで、刀とそれを使った者たちの武者ぶりには尽きない興味を持ちます。
令和参年卯月十九日
武神館 不動庵道場
不動庵 碧洲齋
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