不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

我が道を行け

今年から移動には可能な限り人力を多用していますが、それに当って幾つかの思わぬ副産物もあります。

その内の一つが「地図の見方」。元々地図を眺めることは好きな方ですが、徒歩や自転車を多用するようになってからと言うもの、見方が変わりました。

地図を見るときは基本、自ら徒歩圏と定めている3キロがどのくらいか見ます。

3キロは私の足で徒歩30分です。3キロがどのくらいか知ってますか?

私がよく使う上野駅で例えてみましょうか。

上野駅から真北に行くと町屋駅があります。東は東京スカイツリー、南は神田駅を過ぎた辺り、東京駅の少し手前。西は東京学芸大学付属小中学校になります。

何を言いたいのかというと、我々が通常、都内を移動するときによく使う乗り物は地下鉄や鉄道ですが、実際には歩いた方が近かったり、直線的であったりします。都内の座禅会に行っている寺の位置などは、乗り換えないで乗換駅から歩いた方がよほど近かったことに衝撃を受けました。

自分の足に合わせた地図の見方をする。これは正直気分がいい。限りなく制限を加えられずに自分の気が向くようにコースを設定できる。しかも歩行速度です。車や電車では見過ごすような発見があります。私たちの視認能力は歩行速度に即していて、歩いて見たものはほぼ認識できます。要するに地下鉄みたいに何も見えないと言うことがない。地下鉄に乗っているとき(電車でもそうですが)せいぜい携帯かスマホタブレットの画面しか見えていないと思いますが、歩くとほとんど全方位です。

30分は普通の大人であれば大して疲れもせずに歩ける距離です。

出来たら一度、通勤する道すがら、予め地図で調べて自分の足で歩いてみては如何でしょうか。新鮮な発見、楽しい発見が必ずあります。

平成二十六年睦月二十一日

不動庵 碧洲齋