不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

人類滅亡まであと・・・

最近、読んで戦慄を覚えた本があります。

「2025年 あなたの欲望が地球を滅ぼす」(足立直樹著)

ワニブックス新書 ISBN 978-4-8470-6012-0

私たちは皆、地球規模の環境破壊について、漠然とした不安を持っています。しかしこの本はかなりリアルにそれを描写化し、説明しています。

書くと長くなってしまいますが、日本人は多分、欧州人と比べてまだまだ環境保護の意識が低いと言えます。

また、日本ではエコが叫ばれていますが、その実、巨視的に見るとそれは全然エコでなかったり。

目からウロコの事実や証拠がその本には目白押しです。

地球が自己治癒能力で復元できる限界点に達するまでは、もうそう多くの時間は残されていません。それに比べたら日本経済が復興するなど、全く意味がありません。

これから、先進国並みの消費を持つであろう新興国の国民たちを計算に入れると、食糧や資源は今の2倍はないと賄えないのだそうです。

そうなったら私たちの地球は坂道を下るように、荒廃していくそうです。

また、私たちが環境破壊の免罪符のようにあがめている”エコ”の定義や内容を厳しく検証していくと、本物のエコがいかほどのものか、イヤと言うほどに理解します。車に関して言えば、ハイブリッドや電気自動車は確かに燃料を食わないというだけだが、それを製造して、古くなった後に廃棄する手間暇などを考えると、とうていエコでも何でもないそうです。車の濫用も問題で、たった60-70キロの人間を動かすのに、1トン近い機械を動かすと言うことこそ、資源の無駄遣いなのだとか。今日は酷い雨で、用事があったので車で出勤していましが、今度からは稽古がない限りは徒歩か自転車にしようと思います。体力作りにもいいし。

日本人は思っているほどエコではないようです。表面的な部分はエコでも、トータルコストや全体的に見ると、やはり先進国としてはあまり差がないほどに大量に消費している。もちろん成功しているものもありますが、そうでないことの方がよほど多い。ただし、ベースとして江戸時代の知恵というものがある辺り、他の欧米諸国よりも有利な気もします。

これからは個人個人、それぞれの企業が長い目で見た環境について考えた投資をしなければならないそうです。欧州ではすでに取り組まれているところもあります。

簡単に言うと、何でもかんでも極度に安いものばかり、不当に安いモノばかり買うことは発展途上国の発展や環境を悪くします。私も決して豊かではありませんが、不当に安いモノばかり買うことは、長期的に見て環境に負荷をかけているそうです。どこかの会社は毎年植樹しているとかいうのがありますが、同じ樹木を植えることはある意味余計悪くする場合もあるとか。人類の猿知恵は自然の営みには勝てません。

・・・ともあれ日本人は多分、こういう事に関しては一致団結して邁進すると思いますが・・・お隣の国はどうなんでしょう。今から胃が痛い。

私たちの地球が坂道を下り落ちていくのに、あまり時間がありません。みんなで無駄な消費を避け、心が豊かになれる方法を模索していきましょう!

平成二十五年皐月二十日

不動庵 碧洲齋