大辞林によると「演武」とは武芸を演じて多くの人に見せること、なのだそうです。私はこのように考えています。
1.日頃修練してきた技術を披露する。
2.自分の技術で観客を楽しませる。
どちらがいいというわけではありません。古武道の演武大会などではもちろん1ですが、当流では主に2です。宗家や私の師は観客を楽しませつつ、日頃修練してきたものをさりげなく出す、のだそうです。1は正直言って武芸者でないと分からないことが多く、なおかつものすごい熟練の技でありながら、知らない人が見たらかなりつまらない技が多くあります。2は大道芸と取られてしまうこともありますが、それでも結構、要はその中にどのくらい真を入れ込むことができるかという問題です。知っている人も知らぬ人も共に楽しめるような演武が私は好きです。演武というものはどのくらい昔からあったのでしょうか。竹矢来を組んで挑戦者を待つ、時代劇でおなじみのパターンであれば、やはりそでは「見せ物」です。楽しませてはいけないわけはないと思うのです。そもそも必殺の技だったら普通、まず見せないと思うのです。だったら楽しませた方がいいと思うのですが・・・。
今日は毎年恒例の春季例大祭での奉納演武を禅寺で行ってきました。
朝は曇り・・・寺に着くとしとしとと降り始めました。
そのうちにしとしとでは済まない程度に降ってきました。
が、そこは自然の運行を熟知する忍者、奉納演武直前になると、ほとんど止んでしまいました。
(・・・偶然とも言いますね・・・)
3人の実演者、私が2回参加で、他が1回ずつ。
1人は初めてでした。
しかも恐るべき事に練習は前日に1回きり。
まあそれでもうまくいくものなのです。
また、思いの外、泥だらけにもなりませんでした。
これはひとえに同門の技量のお陰ですね。感謝。
雨のせいで参加者は少なかったのですが、皆さん楽しんで頂けたようです。
ちなみに演武終了後、ご祈祷中に天気は劇的に変化して瞬く間に晴天になりました。
恐るべし、不動明王尊の御利益。
晴れてきたので、山に登りました。
初参加者の同門はこの環境に感心しきり。
今度は静かなときに稽古に来るとしよう。
登山の帰路にて。風がかなり強く、あやうく落ちそうになりました。怖かった。
でもちょっとばかりカッコイイ写真を撮って欲しかったので、そこはガンバりました。
演武の様子を見たい方のために・・・
http://www.youtube.com/user/HEKISHUSAI
ほんの余興です・・・まちがっても1の視点で見ないでくださいね。
SD100429 碧洲齋