不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

何でも使う

最近、アメリカのテレビドラマ「マクガイバー」を観ました。その昔、80年代に放送された「冒険野郎マクガイバー」のリメイク版です。割に面白かったですね。

マクガイバーの醍醐味は何と言ってもその場にあるものを応用して、スイスアーミーナイフ一本で危機を脱するという、ちょっと変わったもの。80年代のオリジナルの時もマクガイバーに憧れてスイスアーミーナイフを買いました(笑)

 

武芸に於いては常に相反する二つの条件をクリアしなくてはなりません。

一つは日頃修練の友として使い慣れた武器で、一旦事あればその修練の成果を発揮する、というもの。その成果を最大限度に発揮してくれるのが日頃から使い慣れた武器になります。

 

一方で、同じく戦わざるを得ない場合、手元に何もない場合その場にあるものを武器として応用して戦うということ。恐らく現代ではこちらの方が圧倒的多数かと思います。こちらは器用さはもとより頭の柔軟性が要求されます。

 

武芸者はどちらの場面でも十全に戦えなければなりませんが、本当に賢い武芸者は柔軟なものの見方ができて、頭のキレる方がやはりカッコイイ(笑)

当流ではどちらかというと後者に親和性があるかもしれません。何せ世界中からかなり多種多様な職業の方が来日して稽古するので。

 

スタートレックの人気キャラ、ミスター・スポックは論理を重んじる文化を持つヴァルカン星出身ですが、そのヴァルカン星で重んじられている理論が「IDIC」です。これは「Infinite Diversity in Infinite Combinations. 」の略で日本語にすると「無限の組み合わせにおける無限の多様性」を意味します。私はこの言葉が結構好きでよく反芻します。殊、当流にいると世界から多くの外国人が出入りしているので、この言葉にはリアリティーがあります。ちなみに私はトレッキーでミスター・スポック推しです(笑)

 

とはいえ、うわべだけの多種多様ではダメで、その根幹を根付かせる為の基本があります。どちらも両輪の輪のように理解して深めていく、修業とはそうありたいものです。

 

令和参年卯月十五日

武神館 不動庵道場

不動庵 碧洲齋

 

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