土曜日に息子と東武動物公園に行きましたが、帰路、映画を観ました。
ネタバレあります。
まずトラブルの発端となったロシアのスパイ衛星の爆破。ええと・・・ほとんどあり得ません。宇宙開発のパイオニアであるロシアが爆破したときのデブリの拡散がどれほどのものであるか、一番よく分かっています。大気圏に突入させて燃え尽きないほどの巨大な人工衛星は墓場軌道まで動かすとか、そのくらいのことは必ずします。ましてや苦労して運営しているISSなどにも細心の注意を払っていると思いますから、想定外のことまで想定して、宇宙開発の運営をしていると思います。手堅さではアメリカ以上です。
近年では中国が衛星破壊ミサイルを試射してターゲットを破壊したとか。デブリを撒き散らす国は他にあるでしょうに(苦笑)
デブリが次々に他の物体にぶつかって更に多くのデブリを生む「ケスラーシンドローム」はプラネテスで知りましたが、現実に発生すると怖いですね。
スペースシャトルからISS、ISSから中国の宇宙ステーションへの移動、そして最後は大気圏突入ですが、これだけ緊張感が張り詰めっぱなしと言うのも珍しい。しかもサンドラ・ブロック主演と言いつつ、ほとんど彼女だけが演じているだけです。ちょっと特殊な映画だと思います。サンドラ・ブロックさん、御年49歳ですが、いやいや非常にナイスバディの持ち主でした。それでいて一番最後まで緊張感たっぷりの映画でした。
最後にちょっと、最後に地球に向かうカプセルがなぜに中国(苦笑)。全然納得できません。たぶんこの映画を中国で観て頂こうという、大胆な下心丸出しの映画だとは言えますが、いかがでしょう。まあ、状況的に今、ISS以外に地球に降りられる機材があるものといったら中国のステーションぐらいと言うのはあるとは思いますが。ちょっとエグい設定のような気がしました。
今まで人類最大の宇宙事故はこれまだ映画にもなったアポロ13号ですが、こんな事故があったらしばらく宇宙に行くのはかなりのリスクがあるかも。しかしよく考えたらケスラーシンドロームが起きるほどたくさんのデブリがあるのかどうか、その辺りは分かりませんが。
もっともそれを考慮しても映画館で観るだけの価値は十分にあります。息子も大興奮のようでした。
平成二十五年師走二十四日
不動庵 碧洲齋