不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

大光明祭と臘八初日

土曜日は当流において一番大きな大会がありました。11/30から12/2まで3日間、世界中の国から色々な同門たちが集い、宗家の元で稽古をします。私は日本に住んでいるのでわざわざこんな時に行かなくても稽古はできるのですが、今年は私の弟子が行ってみたいというので久しぶりに参加しました。

あいにくの悪天候で非常に寒い日でしたが、それでも参加した人数は300人以上。何カ国からだったのか分かりませんが、20とか30ではありません。当流が非常に国際的である所以でもあります。

色々なレベルも人がいますが、中には確かにうまいと思う人もいて、とても参考になります。そういう方の動きはそれこそ眼を皿のようにして見取ります。

逆にモラルやマナーに関して腹が立つこともありますが、これはひとえに人格によるものでないこともあります。国が違うと文化や考え方まで違うので、ある程度の寛容さは持ち合わせたいところ。まあ、それでもいささか眼に余る人もなきにしもあらず。

弟子は宗家の動きになかなか感銘を受けたようでしたが、久しぶりに見ると私も唸ってしまうことばかりです。

昼休み時間には久しぶりに自分の師と二人で語ることができました。

年を重ねるとあまりこういう状況はないのですが、たまには持ちたいと思っています。

今少し建設的な話しをしたかったところでしたが、あいにくくだらないことに絡まれ、その話しをしました。全くとんだ時間の無駄遣いでした。愚行の愚かな所以は他人の貴重な時間を浪費させてしまうからではないかと思います。私の修行如きで先輩方のように立派になれるとは思えませんが、卑小愚劣な行いだけは慎み、他人を貶めたり迷惑をかけないように務めたいところです。

昼食はあいにくの荒天で外にも出られず。まあ、私はあまり昼食を取らないので問題はありませんでしたが、2時間もあったので外に出られなかった人は大変だったことでしょう。

午後もつつがなく稽古をして、無事に終わりました。

大会では旧知や新たな出会いもあり、やはりよかったのかなと思った次第。

幸い天気もきれいに晴れてきました。

私は弟子を連れて一路川口に。道中ファミレスにて軽く腹ごしらえ。

その後、禅寺に行きました。

12/1から7日まで、禅宗では臘八大接心という、いわゆる集中坐禅期間があります。12/1の早朝から12/8の早朝まで、全く横にならず、ほとんど睡眠も取らず坐禅をします。これは昔お釈迦様が12/1から12/8の早朝までインド、ガヤー村の菩提樹の下で坐禅をして、8日の朝、明けの明星を見たときに悟ったことに由来します。元々キビシイ禅宗の修行でこの接心が一番辛いそうです。

在家に対してはこの期間、幾つかの寺の坐禅会では毎晩坐禅会を開き、坐るという坐禅会が開かれます。私はここ数年は欠かさずに出ています。いつもは早朝なのですが、夜の坐禅もまた違う味わいがあります。

ただし初めての人にはたったの1時間半でも少々キツいかもしれません。

それでも弟子はよく頑張ったと思います。

参加者数は意外にも少なく、8名程度だったでしょうか。

初日で警策が立て続けに2本折れました。

これは強く叩いているからではなく、冬期には皆厚着をするため、折れやすいそうです。確かに。

弟子を駅に送ってから帰路に就きました。

平成二十四年師走三日

不動庵 碧洲齋