基督教と碧洲齋のこと
世界で一番名の知れている書籍は聖書だと言われています。
先進国で唯一のアジア国である日本では基督教徒は1パーセントにも満たないという事実は、他の先進国から驚きを以て見られていますが、逆に言えば民族の優秀さは決して宗教には依らないという日本人の方がある意味、現実主義者ではあります。
私は毎週のように世界中の人たちと手合わせをする生活がもう四半世紀も続いています。
また、テレビや映画でも欧米からきたものを日常的に観ることができます。
その中で、彼らと語る際には聖書を抜きにして考えられません。
また、日本の風土には合わないのかも知れませんが、20世紀も語り伝えられている言葉は真理そのものです。
私はそんなこともあって高校生の時に初めて、聖書を全て読みました。
正直に言って口語訳の聖書であっても難解だったり、意味がよく分からないことも多々ありましたが、それでも高校生だった自分にも目に止まる言葉も散見されました。
留学時代も1.2回ほど、読み返しましたが、これは知的好奇心以上のものではありませんでした。
真剣に読み出したのは20代半ば。
今で言うところの長距離恋愛というヤツでしょうか(笑)
相手は外国人で真摯なクリスチャンだったことから、知的好奇心以上に熱心に聖書を読みました。
非常に苦労しましたが英語の聖書も一度ならず読んだものです。
新約聖書に限っては結構読んだ気がします。
聖書に限ったことではありませんが、仏典でもある程度悟ってから読むと、「なるほどそれを言いたかったのか!」と思う箇所がたくさんあります。
20代半ばはそんな感じで基督教と聖書に接しました。
残念ながら私は洗礼は受けませんでしたし、様々な問題があり、想った相手とその後会うこともありませんでした。
しかしこれは人生の中でとても有意義な期間だったと、いつも感謝が尽きません。
結婚してからも時折、聖書は読みます。
全部読むこともありましたし、新約だけを読むこともありました。
大体ですが、3-5年に一度は読んでいるようです。
聖書を含む古典などは、自分が歳を重ねるに従って、徐々に違った趣を見せてくれるものです。多分、それが楽しくて読んでいるのだと思います。
聖書の中で好きな句はたくさんありますが、私のHPにも掲載している中でも特に好きな言葉を紹介したいと思います。
<旧約聖書から>
武具を帯びる者は、それを脱ぐ者のように誇ってはならない。
列王紀上 20-11
*武芸者にはずしりと響く言葉です。
私は限りなき愛を以ってあなたを愛している。
それ故、私は絶えずあなたに真実を尽くしてきた。
エレミヤ書31-3
*個人的に旧約の中ではイチオシの言葉です。
<新約聖書から>
自分を愛してくれる者を愛したからとて、どれほどの手柄になろうか。
罪人でさえ、自分を愛してくれる者を愛している。
ルカの福音書6-32 33
*新約でイチオシの言葉です。何かをするに当って、何十回も心の中でこれを呟くことがあります。
あなたは多くのことに心を配って思い患っている。
しかし、無くてはならぬものは多くはない。
ルカの福音書10-41 42
*質素倹約はやはり本質を見出す上で古今東西、重要な視点なのでしょうね。
風は思いのままに吹く。
あなたはその音を聞くが、それがどこから来て、どこへ行くかは知らない。
ヨハネの福音書3-8
*何となく禅的なようにも感じ、好感が持てます。
私の旧HPにはたくさんの語句が日本語と英語で紹介されていましたが、また機会があったらもう少し聖書の言葉を増やしたいと思います。
SD110910 碧洲齋