不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

平成二十五年度 大多喜城祭り

昨日も先週に引き続き房総半島に繰り出しました。

今回は恒例の大多喜城祭り。

今回は露国から来た同門も参加。彼は初めて甲冑を着ます。

パレード自体は昼頃からなのですが、今回は妻子を勝浦まで送っていかねばならなかったので、自宅を5時に出発。5時だというのに高速はなかなか混んでいました。

いつもながら宮野木ジャンクション辺りは止まりこそしませんでしたが非常に車が多かった。

勝浦には7時過ぎに着。朝市を回りました。

ここの朝市はなかなか有名なようで、結構な人が来ていました・・・と思ったら、その日はB級グルメグランプリがそこで開かれるんですね。道理でガードマンの数が多かったわけだ。

大会は準備中でしたので、近くに車を止めて朝市に。魚も野菜も非常に安かった。そして試食もしましたがこれも美味い。これは折を見て朝市のためにだけ来る価値ありですな。

その後、妻子を隣の御宿まで送りました。ここで友人家族と合流するためです。

露国の友人は間近で見た太平洋に感嘆した様子でした。

一路引き返し大多喜へ。少々飛ばした甲斐あって9時半ジャストに到着。まだ全員揃っていないばかりか、着替えもまだ。ほっとしたところで、皆様に挨拶。そのうち他の面子も集まってきて、賑やかに。

着替えは外にて。これは前々回、1人の武者仲間が教えてくれた裏技。車で来ている場合はそこで着替えた方が手間が少ない。

今回、甲冑はエル殿から、太刀は用宗殿からお借りしました。ありがとうございました。

先に露国友人を着替えさせて、それから自分も着ました。

今回、欠けている装備品が多数(苦笑)。

エアー地下足袋、三日月の前立もなし、短刀もなく、面頬は忘れた。

どうして大多喜みたいに長距離を歩くときに限って忘れるかな~。

そしてそんなときに限って進行担当が要らんことを言う。

「今日の行程を実際に歩いて全部量ってみたら、4キロちょっとありました。」

ゲゲッ、今までそんなことも知らずにこんなに歩いていたのか(笑)。

パレードの公称2キロちょっとですが、大人は着替えた場所から大多喜城経由で会場まで行き、そこからパレードとなるとやはりそのくらいはあります。

歩く前から普通の地下足袋を履いた足が痛くなりました。しかも普通の地下足袋を履くのはとても久しぶり。今回はクッションの役割を果たすわらじを入念に選んで履きました。

いつものメンバーや初めて話しをする方々。以下、印象が強かった、今回の武者。

炎鯱殿:シャチホコの兜凄すぎ。十文字槍も結構凝った造り。しかもあのブルー。私が密かに憧れていた色合いでした。

桶之介殿:毎回、創意工夫を凝らして、足軽とか、本来戦場では必ずいたはずであろう衣装を着てきましたが、今回は中間(ちゅうげん)。どうしても言葉が出てこず、思わず「佐川急便の飛脚」と言ってしまいました。ごめんなさい。中間の衣装をした人を直接見るのは初めてです。時間があったら箱を担いでナンバ歩きしてみたかった。

隈之介殿:忍城で何度か会ってましたが今回初めてよく話しました。遠目でも映える碧の糸威の甲冑。あそこまで碧が映えるのはなかなかありません。私の武号が碧洲齋なので、縁も感じます(笑)。隈之介殿は想像していたよりも物腰が柔らかく、話しやすい方でした。

黒鉄丸殿:ガンダムみたいな鍬形が一発で気に入った!彼の場合は質量で圧倒するというのもあるのですが、何を着ても迫力があるのはある意味うらやましい。黒の光沢のある甲冑はやっぱりいいですね。

ギーニャン殿:甲冑ではなく、存在感(笑)。黙って前に立っているだけでオーラがあります。背中で男が語れる?感じの武者ですね。

ほかにもいましたが、とりあえず印象深かった方のみ。

今回は抜けるような青空。・・・たぶん今まで4.5回ほど参加した大多喜では初めてだったかも。1回は雨で中止、2回は終了直後に雨、1.2回は曇天でした。陽が出ていて暑いには暑かったのですが、風が涼しく、快適でした。城に着いてから写真撮影。思いの外早く終わってしまったので、ぶらぶらと散策。今回は観客サービスに応じる気力もないほど既に足が痛かったので、静かに友を連れて城を一周。茶道の方には妻がやっていることもあり興味があった。茶道をしていると女子高生たちもみな、品が出てくるものだと感心感心。

小学校までは下り坂。すでに親指が少し痛い。私の場合、足裏全体に体重をかけて、体重のかけ方も普通とは多少違うので、親指はそんなに力んでないはずなのですが、それでも痛かった。武友は平気なようだった。

小学校ではいつもの通り出陣式その他、人もいつもながら多かった。

大多喜でいつもいいなと思うのは「勝ちどき」。

大体2キロちょっとの行軍中に10数回やるのですが、自前甲冑隊はそれを順番に音頭を取ります。勝ちどきは日頃のストレスを発散するかのように大きな声でやるのですが、さすがにパレードが終わる頃には喉が痛くなってくる。まあ、それはそれでたまにはいいと思います。

帰陣後は解散。私と友、黒鉄丸さんなどはすぐにバスに乗って元いた場所に戻りゆるりと着替える。このときが一番至福を感じるんです。

ボチボチ着替えて退散。JAXA勝浦通信センターにいる妻子を拾わねばならない。また勝浦方面に戻る。勝浦のB級グルメのツアーでしょうか。10台近くの路線バスの臨時便が反対方向に連ねていました。妻子は勝浦つるつる温泉というところにいました。私も入りたかった。

帰路の大多喜街道は混んでいました。道中、道の駅などにも寄り、ゆるりと帰るとそのうち道がやや空いてきました。結局帰宅したのは20時半。思ったよりは早かったようです。

平成二五年長月三十日

不動庵 碧洲齋