不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

宇宙、それは人類最後の開拓地である

これはかの有名な「スタートレック」のオープニングのナレーションですね。 私はこれを英語でうまく言えるように練習したものです。 私の世代だけではないと思いますが、宇宙がとてもロマンをかき立てる場所には違いありません。アニメでもSFでもドキュメンタリーでもニュースでも、宇宙が出てくると何となくときめくものです。 そういう父親の元に育った我が息子も例に漏れず、宇宙が大好きです。 最初は冗談だと思っていたのですが、今や第一志望が宇宙飛行士、第二志望がロケット技師だとか。(ちなみに第三志望は禅宗の僧侶・笑)息子と宇宙の話になると妻の入る余地がありません。(禅の話でもそうですが)第三志望の師匠は確保済ですが、とりあえず最初の二つばかりは努力して探さないことにはどうにもなりません。 私はできるだけ彼の興味の炎を大きくし、きれいに華咲かせるようにするだけです。
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青空に映える巨大なモニュメント。 さて、今回も昨年に続いてモスクワにある宇宙飛行士記念博物館に行ってきました。 昨年よりも天気が良く、モニュメントが青空に美しく映え、荘厳でした。 あのロケットが飛び上がろうとしているモニュメントは実は博物館の歴史よりも古く、1964年に建てられました。博物館自体は1981年に作られました。 その後、2009年にリニューアルオープンされ、以前の3倍規模になりました。確かに中は結構広いです。(博物館はモニュメントではなく、その地下にあります)また、ロシアの宇宙開発のみならず、米国や欧州、日本や中国の宇宙開発も紹介されています。
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フィットネスボールぐらいの大きさしかないスプートニク1号
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ただの玉のように見えるボストーク1号。本当に小さいです。
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閉所恐怖症になりそうな内部。
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ガガーリン少佐も着用していた宇宙服。 ボストーク1号を始め、実物大のモックアップや一部実物の宇宙船が展示されています。モックアップと言うなかれ、これらはメーカーが直接作ったものが大半で、使われている部品などはほぼ実物です。英語の解説もちらほらありますが、まだまだその辺りは国際的とは言い難く、これからの改善に期待したいところ。
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スプートニク2号。2匹のライカ犬を乗せて地球に戻ってきました。 それと土産店の規模があまりにちゃっちい。もうちょっと何とかして欲しい。今年から入口にシミュレータが設置されました。有料ですが、なかなかおもしろかった。 博物館の外側、モニュメントの側面のレリーフも見応えあります。何となく懐かしいノスタルジックなソビエト時代のテイストですが、何か胸打つものが感じられます。
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時間がある人は博物館の北側にあるCIS諸国、旧東側陣営国の文化を紹介したテーマパークがお勧め。今回も時間がなかったのですが、この次には行ってみたいです。 息子にお願いして、モニュメントを見上げた写真を一枚撮らせてもらいました。 実はいつだったか、夢に出てきたシーンです。ただしもっともっと大きくなった息子とここに来て、「やっとまたここに来られたよ」とか何とか私に語っていたような気がします。夢の中の息子は宇宙飛行士になっていたのでしょうか。
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これがその写真。気に入ったので携帯の待ち受けにも使っています。 まだ小さい息子ですが、モニュメントを見上げていたときはやはりただならぬオーラを感じました。息子にとって宇宙は「見る夢」ではなく「追う夢」であることが分かりました。 また、日本は親米国であるにもかかわらず、息子は二度もここに来ていることにも深い意義を感じます。宇宙に敵などいない。宇宙に行って湯水のように予算を使いなさい、戦争ができなくなるくらいたくさんお金を使えば、きっと戦争よりも宇宙にみんなが目を向けるだろうと私は息子に言いました。本当にそうなるといいですね。 彼はどうやら火星を狙っているようです。年齢的に確かにあり得る年齢です。宇宙飛行士になるなり、火星探検用宇宙船の建造なりに携わり、自分の夢、人類の夢を実現させて欲しいと思います。その為の親の苦労などは大したことありません。多分人類はそうやって太古の昔から今の今まで繋いできたのですから。 平成二十五年葉月二十二日 不動庵 碧洲齋