不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

易露威露(いろいろ)

3年前に比べるとロシアに行くことは比較的簡単になってきてます。

バウチャーと外国人旅行者受入れ確認書の二つは必須ですが、6000円ぐらい出せば、大手旅行代理店が取得してくれます。

ここが難しいところですが、ホテルの予約も飛行機の予約も個人でできると言うことですが、このビザ申請に必要な書類はいまだ面倒な手続きを要します。ちなみに私はロシアの友人に頼むので楽です。

今年からビザの申請がオンライン上でできるようになりました。といっても申請書の作成がオンラインと言うだけで、申請そのものはやはり平日の午前中に領事館に行かねばなりませんが・・・。あと、できたばかりと言うこともあって、記入方法やステップがイマイチ分かりにくい。初めての人は分かりにくいところがあるかも。申請受領日をできたら午後とか土曜日だけでもOKにしてくれないかなぁ。

新しいロシア外務省の領事局サイト http://visa.kdmid.ru

で、今年からビザのホログラムは使われなくなりました。ホログラムがあったときは、入国時に審査官がルーペでいちいち確認してました。もっとも日本のパスポートさえ持っていれば怪しまれることは極めて希ですが。

とはいえこの時節柄、分からないことがあればお気軽に領事館に電話なりFAXなりしてみてください。日本語で結構親身に教えてくれます。

飛行機でお勧めなのが毎日飛んでいて、比較的安いアエロフロート・ロシア航空。アエロフロートって何か清々しい名前ですが意味は「航空艦隊!」。なかなか勇ましい名前です。乗務員のスッチーさんの制服は朱色がかった赤い制服で、デザイン的に「いつの時代だよ」って感じですが、航空艦隊の乗組員って考えると妙にマッチします。しかしサービス業の未発達な国故、こういうサービス業の方々はあまり笑顔を見せません。チーフパーサーさんとか機長さんらはニコニコなのですが、スッチーさんたちは7割方ブスッとしてます。美人が笑わないと怖い。とはいえ3年前に比べると和んできたかも知れません。

他社は分からないのですが、アエロフロートではオンラインチェックインができます。24時間前からと言う制約がありますが、このオンラインチェックでは、成田に来てから長ーーーーーーーーーーーーーくなりがちな行列に並ばなくても済み、しかも事前に好きな席をゲットできます。今回初めて利用しました。やはり時間になったら速攻アクセスして、最前列を取るべし!帰路はそうしよう。今回は主翼を避けて最後尾に近いところにしました。おかげで景色が良かった。ちなみに飛行機はエアバスA300-330。時々ボーイング777が使われます。あまり儲かっていないようなのでドリームライナーはまだ先かな。

機内食は普通。シンガポール航空とかと比べては失礼ですが、まずまず食べられないことはない。基本、機内食は必ず完食します。そのくらいしか楽しみがないことと、何かあったときの腹ごしらえです。今回、2回目の食事が丁度計ったかのようにウラル山脈の真上。いやー絶景かなって感じでした。

機内では音楽や映画が自由に観られます。昔と違って、映画も20-30種類もあります。なぜか今回、トップバッターに選ばれたのは「ラストサムライ」(笑)。機内はかなりうるさいので、日本語混じりの方が分かりやすいかなと思って。それとここしばらく武士道についてFBにチョロッと書いてみたいことがあり・・・。ようやくアイデアがまとまりました。まあ私如きがおいそれと書けることではありませんが、私の勝手な想いと言うことで。原文は英語になりますので、気が向いたら和訳します。

気象には詳しくないのですが、ウラルを越えてすぐ、びっくりするぐらい整然と並んだ、、縦長でかすんだ雲の平原が続いてました。あれは何という雲なんでしょう。モスクワに近づくと、先日息子と観たナウシカの世界。積乱雲が乱立してました。たまに通過すると凄く揺れましたが、倒されます。飛行機からの眺めは滅多に観られないので見飽きません。

近年のパイロットの技量などは離着陸時ぐらいしか見せ場がありませんが、アエロフロートパイロットは恐らくかなりうまいと思われます。離着陸時の振動が他社よりもダントツで少ない。今はどうか分かりませんが、ちょっと前まではほぼ全員が空軍上がりなので、腕は確かとか。これで787なんて乗ったら鬼に金棒なんだが。早く乗りたいな。

モスクワ・シェレメチェボ空港は雨。しかし気温は東京と同じぐらい25℃。ファイナルアプローチ時はかなり揺れたのでやばかった。久しぶりに飛行機で酔った。それにしても着陸はスムーズすぎて感心。

ほとんど最後尾なので出るのもかなり後。まあ、3回目なので急ぎませんが。このシェレメーチェヴォ空港、来るたびに拡張している(笑)成田は世界の国際空港に比べるとかなり小さい空港だと思う。残念ですが相当遅れてます。日本に来るためには海路と空路しかないし、普通は空路がメインなので、もっとガンガン広げてください。世界に負けますよ。

入国審査は結構ゲートがあるのに混んでいる。そしてそのうち私の並んでいる列だけが目に見えて遅いことに気付いた。見かねて空いてきたロシア人用ゲートにも並べるようになったのですが、私は気持ち悪さを直すためにあえて時間がかかるところに並びました。このサービスののろさ、日本ではあるまじきこと。トロトロやっている野郎は誰だと思って、順番が回ってきて、ガーーーッと窓口に行くと、なかなかかわいらしいお嬢さんだった(爆)。ま、仕方ないかと思う自分が腹立たしかった。(笑)。しかしロシア官憲特有の無愛想さが気に入らなかったので、相手に負けず、じっっっっと彼女のヘイゼルの瞳を見つめると、そっと目を逸らしてくれました・・・勝った(笑)。通関そのものは日本人は基本的には早いです。

通関に時間がかかったおかげで、荷物のピックアップは待たずにすぐ取れました。で、出口にGO。途中に監視員がいて、申告が必要そうなモノを持っていそうな客を引き留めて中身を検査されます。そういうときの裏技は「日本国のパスポートのチラ見せ」。これは渡航先ではたとえ中国や韓国であっても有効です。変に引き留められることはありません。ただしドイツでは効果が薄かったです。さすがに技術や資質的に永遠のライバルだけあって容赦ありません。でも良くニュースになるように、フランクフルトの通関の連中ってやっぱりおかしいと思います。

友人と共に一路ホテルに。モスクワって実はかなり巨大都市です。一番外側の環状線から内側が、俗に言われているモスクワ市街ですが、その直径が約40キロ。日本だと草加市から川崎市船橋市から小平市ぐらいがモスクワ市の内側になります。実際の地区としてのモスクワは外側のいくつかのエリアも含まれますので、23区の3.4倍ぐらいは優にあるのではないでしょうか。途中、ショッピングモールに寄って友人達と食事。現金なもので気分悪さがなくなると食欲が出てきます。行った先はウズベキスタン料理店。初めてロシアに行った2010年にも行きました。そこでもサービスの向上?を見ました。2010年に行ったときは、飲み物に氷が入ってませんでした。そして今回は入っていました。地球温暖化のためなのか、サービス向上のためなのか分かりませんが、とりあえず助かりました。ちなみに北欧では夏でも氷を入れて何か飲むことはあまり一般的ではありません。マックとかKFCでは入れてますけど。料理の写真を撮ろうと思ったのですが、疲れていたので撮りませんでした。あしからず。道路をざっと見たところ、日本車3割、欧州車3割、1割がロシア車で残りがアメ車と中韓車といったところ。もちろん日本車を持つことはある意味ステータスのようです。友人はマツダに乗ってます。日本びいきもあるんでしょうけど。

昨年来たときの道路事情は最悪で、疲労困憊でしたが、今回は改修が終わって割と順調。しかしながら所々の渋滞は相変わらずで、仕方なし。ま、それだけ人々が豊かになってきたと言うことですね。

ホテルは去年泊まったカテリーナパークホテル。知っているホテルは安心します。もっと今回の訪問する会場から近いところにしたかったのですが、色々事情があり・・・。ま、勝手知ったるホテルの方が良いでしょう。今回は最上階なので、景色はサラによいものでした。ちなみにモスクワは夏は夜の10時でも緯度が高いので明るいのです。今回パソコンを持参しました。厳重に梱包しましたが、壊れてないかと思い取り出すと問題なし。このホテルの無線LANにつながることを確認してからシャワーを浴びてベッドに倒れ込む。西回り航路は1日が長くなるのですが、東回り航路は日にちを跨ぐ上に1日が短くなるので気分は最悪です。

昨年から、ホテルチェックインの時に必要だったレギストラーツァ(外国人登録)が限定不要になりました。確か2週間か10日以内なら不要になったかと思います。なので、ホテルではパスポートのコピーを取られるだけです。これも簡易化されて何より。

ま、初日はこんな感じで。

平成二十五年水無月三日

不動庵 碧洲齋