不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

そろそろ甲冑のメンテなど

私の甲冑は息子の初節句に買ったものなので、かれこれ8年になります。 少なくとも20回ぐらいは着用して参加したでしょうか。 そろそろあちこちがほころびかけています。 備忘を兼ねて書き留めておきたいと思います。 1.胴丸後ろの襟元の縫い付けが弱くなって、取れかけている。 2.左右の籠手があちこち破損している。 3.面頬の髭が半分なくなっている。 4.陣太刀の柄頭の飾り紐用金具がなくなっている。 5.陣太刀の柄頭、鐺が外れやすい。 6.陣太刀の鞘がほころんでいる。 7.脇差しの鞘が緩く、刀身がすぐ出てくる。 8.槍の鞘に根付け/飾りを付ける。 9.全体的に塗装がはげている。 他にもありますが、大きくこんなものでしょうか。 昨日はとりあえず以下の部分の補修を終えました。 1.面頬の髭:少々高かったのですが、ホームセンターで高級なペンキ刷毛を買ってきて、それをばらし、古い髭を剥がした上で新しいものを接着剤で付けました。今までのものよりも3センチ以上も長く、文字通りふさふさで毛並みもよく、なかなかの出来映えになりました(笑)。思いの外、使った刷毛の毛が少なかったので、もう少し小さいものにしたかったのですが、それだと長さが足りないのでやむなし。まだ、やや強度が不足している感じなので、もう少しサラサラした接着剤で固めたいと思います。結構余ったので、どこかに使えればと思うのですが・・・。
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2.陣太刀:柄頭に付いていた飾りを取り外し、別の緑色の飾りにしました。確か中国かどこかに行った折、もらったものだったかと思います。安物でしょうが小さい玉製の環が付いているので、実用的かどうかは別としてなかなか見栄えがよいです。柄頭と鐺は強力な接着剤で固定。甘楽町の時のように慌てたくないので。更に陣太刀と甲冑がこすれることによって鞘が損傷してきているので、自作で革当てを作成。オイルレザー片を買ってきて、ちょうどよい大きさきカット、四つ角に穴を開けて、同じく革紐で止めればいいのですが、自宅に手頃な道具がなかったので、会社の工場にある旋盤で穴を開け、固定しました。これは簡単に作れるので、陣太刀を使う武者にはぜひともお勧めのアイテムですね。革紐が結構余りました。何かに使おうと思います。
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3.槍:槍穂の鞘ですが、合戦中には鞘はどこにしまっていたのか?という問題には甲冑マニアの友人たちからも結局、納得がいく回答がありませんでした。今度、江戸東京博物館学芸員さんにでも質問してみようか。ともあれ私の槍は付けたり外したりしたいので、鞘の先に穴を開け、今まで陣太刀に使っていた飾りを通しました。飾りは根付けのようにも使えそうなので、外したら腰の紐に取り付けることができます。なかなか満足がいく結果でした。
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4.紐:これは他の甲冑仲間(ときた殿)から聞いたのですが、陣太刀を差す場合は晒は使わなかったのだとか。彼の場合は茶色の組紐を使っていましたが、確かにその方が便利です。というのは短刀や脇差し、私の場合は鉄扇を差しますが、晒だとちょっと不便を感じます。そこでこれもホームセンターで緑の組紐3メートルを買ってきました。実際に腰に巻いてみましたが、甲冑を着たら3周して余る程度。もう1周分ぐらいはあった方がよかったかな?という感じがしないでもありません。高いものではないので、4メートルのものも買ってみようかと思います。
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以上がメインに修繕した部分ですが、あとははげた塗装部分、胴丸後ろの襟を直して概ね完了というところです。 平成二十四年卯月十八日 不動庵 碧洲齋