昨日は久しぶりに兵糧丸を作ってみました。
兵糧丸とは戦国時代の一般的な兵士の携行食でした。
冬なら1ヶ月ぐらい、夏でも2週間ぐらいは常温で保存できます。
忍者が常食としていた・・・なんていうのはウソです。
食べると何人力、なんていうのももちろんウソです。
前線兵士らが普通に食べていたものです。
無論言うまでもなくカロリーが高いものです。
当然のことながら・・・マズイ。
最大限に甘く言ってもうまいとは言えません。
ただし健康マニアにとっては何となく健康そうな味?がします(笑)。
もう何度も作っていますが、納得がいく程度の味にはほとんどなりません。
毎回、少しずつレシピの分量を変えていますが・・・。
せっかくなのでご参考ください。
とてもヘルシーな材料で作られているため、健康志向の方にはよいかも。
まず材料。レシピは以下の通り:
兵糧丸(4-5センチを5-6個)
そば粉:100g
上新粉:100g
きな粉:100g
すりごま(白黒どちらでも):30g
山芋:200g摺ったもの
だしの素:大さじ1程度
酒:100ml程度
蜂蜜:100ml程度
写真には酒を入れるのを忘れました。
オーソドックスなものだけ列挙しました。
木の実類を入れたり、梅干しを入れたりしても良いです。
分量は大体で構いません。正確にする必要は全くありません。
今回はモチモチ感をを出すために上新粉をやや多めに入れてみました。
作り方は簡単で、上記を一緒にボールの中に入れて混ぜるだけです。
最初に粉ものを混ぜてから、最後に酒と蜂蜜と摺った山芋を入れて、良くかき混ぜます。
材料が材料なので、かなり粉っぽいのですが、その場合はお酒を少しずつ足していきます。
ここでやりがちなのは、お酒を入れすぎてベチョベチョになってしまうこと。
コツとしてはやや粉っぽい方がよいです。
ある程度混ざったら手でこねていった方がきれいな生地になります。また混ぜ残しが出ません。
粉っぽさを消すにはお酒だけでなく、蜂蜜も足した方がいいかもしれません。
できあがりは本当に美味とは言い難いので、甘さを出すためには蜂蜜の方がよいかと。
良くこねないと、蒸した後、乾燥工程でぼろぼろになるので注意。
パン生地みたいになってきたら、ちぎって丸めます。
大きさはまちまちですが、決してうまいものではないので、入門者は食べ残しがないように3センチぐらいがよいと思います。
これなら概ね一口で食べられます。
昔は様々なサイズがあったそうで、小さいものは親指の頭ぐらいのもの(1日30個ぐらい食べる)から、10センチ以上のもの(1日1.2個ぐらい食べる)もあったとか。
小さいものは袋に入れ、大きいものはさらし布に1個ずつエンドウ豆のように包み、腰に巻いていました。
私はいつも大体4センチ、ゴルフボール大の大きさにしています。
丸めたら15-20分程度蒸します。
蒸し方が足りないと中が粉のままなので、十分に蒸してください。
蒸し終わったら取り出してできたらざる、なければお皿に移して、お互いにくっつかないようにして日陰干しにします。
もちろん、出来上がってすぐに食べることもできます。
そのままだと本当に味が薄いので、ちょっとかじってみて、思いつくままにトッピングしてください。
黒蜜とか甘いきな粉、みたらしなど、当たり前ですが和菓子系のものがよさそうです。
乾燥期間はまちまちですが、少なくとも3日、できたら一週間は置いておきたいところです。
虫が付かないように注意してください。
ただ今は戦国時代よりも蒸し暑いため、真夏の日陰干しはどうなんでしょうか。
腐りやすいのではないかと思います。
実際に夏場で試した感じでは、1週間弱干して置いた後、2週間は問題なく食べられました。(2週間以上残したことがないのでそれ以上は分かりません)
もっとも上記のように腐りやすいものはあまり入ってませんが。
今度はオーブンやレンジで弱で乾燥するのも良いのかどうか、検討中です。
その他の携行食としては糒(炊いたご飯を乾燥させたもの、今で言うα米)や、他の具材を使った蒸した団子系のものなどがありました。
とにかく火が使えない最前線や緊急時では重宝されたとのことですが、要するに火が使えないシチュエーションで使われたということです。
乾燥前の兵糧丸の方がややマシな味のような気がします。
乾燥するのはあくまでリアル追求の場合だけにした方がよいです(笑)。
ま、ぜひお試しください。
SD110801 碧洲齋