不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

私の願い

先日たまたま、何かの記事でフェイ・ウォンの言った言葉が紹介されていました。

「夫の勧めで嫣然天使基金というチャリティー団体を設立しました。口唇裂の子を産んだことで、何かをあきらめようという思いにはならなかった。欠陥のない生活こそ、欠陥だと思っています。この数年、私たちは愛情でお互いを支えてきましたが、愛情にしがみついている訳ではありません。愛情にすがっていると、いつか失望する日が来てしまう」

さすがにアジアの歌姫と言われたフェイ・ウォンだけあって、なかなか味のある発言です。「欠陥のない生活こそ、欠陥だと思っています。」この辺り、とても同感に思う今日この頃。ちなみに彼女も私と同じ歳です。

彼女の歌声を聞いたのは忘れもしない1995年の冬、豪州に赴任していたとき、中国語ができる日本人研修生が持っていたカセットテープの一つがフェイ・ウォンのアルバムでした。最近知ったのですが、丁度この時聴いていた「迷」が初めて母国語である北京語での歌だったようです。ほぼ時を同じくして王菲という名前も使い始めたとのこと。

その中でも「私の願い」がひときわ美しい歌声でした。中国語が全く分からなかった私にすら、心の奥底まで染み入るような歌声でした。赴任中、何度も聞きました。帰国後、早速CDレンタルで借りてみました。機会があったら是非一度、聴いてみてください。本当にどれも美しい声です。

まあ、この頃、何というかその、私には極めて珍しいほのかに甘い春の季節があったわけです、はい。それだけにこの歌はひときわ印象深く思い出深い歌なのです、うんうん。(と、遠い目をする) 碧洲齋、26歳の時でした・・・。

今、PCに入っていた「私の願い」を久しぶりに聴きました。何というかこう、当時のことを思い出して切ないんだよな~、ヤベ、オッサン臭いぞ。イカイカン。

そうだこの方、プレイステーション用ゲームソフト『ファイナルファンタジーVIII』の主題歌「Eyes On Me」も歌いました。私はこの歌を聴いてすぐに分かりました。やっぱりこの歌も美しかった。今度借りてみようか(と、話を逸らす)。

PCに収録されている唯一の中国語の歌がフェイ・ウォンなので、この歌が分かるように中国語をがんばりたいと思います。(どうしてもオチないので、ごく平凡な終わり方とさせていただきます)

SD110121 青春していた碧洲齋