不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

SPACE BATTLESHIP ヤマト 観ました

日曜日に息子と観に行きました。 前評判が真っ二つに割れている状態なので、どうもこうも不安でいっぱいだったというのが正直な感想でした。 何と言っても2時間を超える長編だったので、ポップコーンLとドリンクMを用意しました。 結果からすると、飲食を忘れて観るほど、素晴らしいものだったと思います。残ってしまった炭酸の抜けたコーラとポップコーンが勿体なかった。 木村拓也さんが主演と言うことで、評判が割れたという感じですが、前半、確かに軽い感じはしました。キムタクテイストの乗りでした。これが気に入らないというのが一部のヤマトファン。私も軽いのは決して好きではありませんが、原作が作られたのは35年も前の話です。青年は「清く正しく美しく誠実にかくあるべし」高度経済成長期の中にあって、こんなまじめなスタイルが正道でした。しかし翻って現代、日本は不良国家に囲まれ、経済は落ち目、どん底を遙かにぶち破りそうな無能すぎる政治家達、家庭崩壊、学校崩壊と、労働社会の激変と、長い歴史を誇ってきた日本の滅亡の危機がなきにしもあらず。青年の理想像が変わって然りだとも思います。多分監督はそこ辺りまで考えていたのだと想像します。この映画はヤマト世代のためだけに作られたのではありません。また、軽い軽いと言っても軽いときですら木村さんのヤマト愛はひしひしと伝わってきています。もちろん他の人たちの気持ちもですが。逆に誰だったらいいんでしょうか?誰も古代進にはなれません。それなら一番古代進を愛してくれている俳優なら納得してあげたいところです。 森雪役の黒木メイサさん。美しい、美しすぎる。ため息が出るほどです。目が釘付けでした。失礼ですけど沢尻エリカじゃなくて本当に良かったです。機会があれば私も強烈なパンチでノックダウンされてみたいです(笑)。 真田志郎役の柳葉敏郎さん、全く以てハマり役でした。全く違和感がなかった。徳川機関長役の西田さんも良かった。今回女性になった相原役のマイコさんもなにげに存在感がありましたね。最初の方で藤堂司令長官がヤマトをイスカンダルに派遣することを決めた際、マスコミの不満に対して放った痛烈な言葉は今の政治家達にも聞かせてやりたいと思います。(多分、ヤマトを観た方はみんなそう思ったんじゃないでしょうか。内容があまりにタイムリーでした) 逆に沖田艦長、もうちょっと名艦長ぶりを発揮する場面が欲しかった。やっぱり沖田艦長あってのヤマトですから。でも実際かれは一艦隊の司令長官クラスですから階級で言うと中将とか大将とかそんな感じですよね。本来なら雲上の人なんでしょうけど、そうは言っていられない切迫感がいいです。 デスラー総統!あなただけは観たかった。あなたの優秀すぎるほどの将官たちの戦いを観たかった。!本当にこれだけは残念です。 以上人物編。 宇宙戦艦ヤマト、今回映画では全長500超の巨大戦艦になってしまいました。ずばりいいと思います。当時はともかく、現在のアニメなどでも200メートルとか300メートルの宇宙戦艦ってちょっと小さすぎますからね。(でもそれなら戦艦大和の遺跡をカムフラージュに使うという意味が分かりませんが、あそこからの発進以外、ヤマトはあり得ません!のであえて目をつぶります) とてもよかったのは、ピカピカの戦艦でありながら作り付けが粗雑な配管や装置があったこと。地球最後の宇宙戦艦というにふさわしいと思います。実際、時間がない中の完成間際で設計変更があったのですから、仕方ないでしょう。艦橋の内部もリアリティがあって良かったです。波動エンジンや波動砲のメカも良かったですね。逆に「アレレ」だったのはコスモタイガーの格納庫、あれって・・・フェリーの車載用甲板じゃない?予算がないのは分かるけど、アレはちょっと頂けませんね。それともう少し主砲やパルスレーザーの見せ場を作って欲しかった。何でもかんでも波動砲かワープじゃないと倒せないような乗りでしたが、それじゃつまらないです。 戦闘機どうしのドッグファイトはいいですね。確かにハリウッド映画ほどではないですが、良いできだと思います。 ストーリー的にはとてもよかったのですが、詰め込みすぎたきらいあり。宇宙戦艦ヤマトはそこいらの「タダのアニメ」じゃないのですから、自信があったらできたら3部作ぐらいにして欲しかった。あの映画ではちょっと148000光年の旅をしてきたような感じは全くしなかったです。3部作ぐらいだったら見所満載だったことでしょう。それとちょっとネタバレっぽくなってしまいますが、「さらば~」の要素まで入れないで欲しかった。続編が作れなくなってしまうじゃないですか。でも実際、戦艦1隻で惑星国家と戦ったらあんなものでしょうね。やっと勝てた。やっと生き延びられた。そんなところを見せたかったのだと思います。そういう意味ではよかったと思います。 地球の地下都市。アニメとかなり違って相当悲惨です。地下に逃げ込んで生き延びられた人類って全地球規模でも1億人を切っているんでしょうね。(やっとこさ少数の宇宙艦隊を整備して出撃させられる程度のインフラを保持しているレベル)あれはリアリティありすぎで胸が締め付けられました。 私的に感動したところ やはりヤマトの発進シーン。別段付け加えるまでもなく、本当にあの通りです。 太陽系を出るときに許された、家族との通信。空間騎兵隊の斉藤とその母との会話、島大介とその息子との会話。どちらも実体験に即しても痛いほど分かるのでマジ泣けました。母の愛というのは偉大です。これだけは神様の愛も全く敵いません。我が子は世界のどこを探しても、自分以外に頼れる人がいないんです。自分以外、守ってくれる人はいないのです。そんな子供を残して、戻れるかどうかも分からない作戦に参加する気持ちはどんなものでしょう。私は「唐衣裾に取りつき泣く子らを置きてそ来ぬや母なしにして」という万葉集の歌を思い出します。でもやはり私は息子に世に果たすべき大義あるを知ることができる人間になって欲しいと願っています。 藤堂司令長官の演説。おい政治家ども!危機に瀕した指導者はこうなんだぞ! 最後の古代と森のシーン。結構切迫して「さらば」を彷彿とした気がします。基本的に殴られたシーンを含めて古代と森のからみは割と良かったです。 アナライザー・・・映画で観てください(笑) 以上 碧洲齋の感想でした 101206 碧洲齋
宇宙戦艦ヤマト 1/500 宇宙戦艦ヤマト 《プラモデル》
ガンダムグッズ専門店・G作戦
■商品名:宇宙戦艦ヤマト 1/500 宇宙戦艦ヤマト 《プラモデル》■メーカー:バンダイ■シリーズ名

楽天市場 by 宇宙戦艦ヤマト 1/500 宇宙戦艦ヤマト 《プラモデル》 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル