不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

華食-Chinese food

一言で言うと、今回の出張は弊社の社長と役付の社員と行動を共にしたので、平社員の出張とは思えないくらい非常に恵まれた食事を頂くことができました。 とても贅沢な悩みでしたが、せっかく中国に行ったのでもっと一般大衆的な中国料理を食べたかったのですが、中国では日本でも何の遜色もないと思われる日本料理店に行ったりしました。 中国料理の場合でも現地の販売店様を招待して、かなり豪華な中華料理店でパーティーを開きました。もっとも高いと言っても中国の物価ですから日本でそんなものを開くことを考えたらかなり割安です。 とはいえ、役付の社員は中国語が達者で現地に7.8年もいたので、現地の事情には詳しく早朝に一般の中国人が食べる朝食を食べに行きました。 中国では一般に食堂は5時前から開店しているところが非常に多く、日本のように10時からという感じではなさそうです。また、朝食は非常に安いので、普通の家庭でも早朝に出勤する代わりに朝食は出勤途中で食べるという合理的なスタイルが多いとのことです。朝、両親のどちらかが子供をバイクや自転車の後ろに乗せて道中行きつけの食堂にて朝食を採り、子供を学校に送ってから出勤、というのが一般的のようです。で、学校の登校時間は日本よりも早い7時半だそうです。ちなみに帰宅時は一人で帰れるような歳になるまで祖父母の誰かが泊まり込んで面倒を見てくれるそうです。多分一人っ子政策ができてからこのようなシステムになったのだと想像します。 朝食の流行は変わるらしく、80.90年代までは焼餅や饅頭(日本で言うところの肉まん)でしたが、現在は麺類が主流です。焼餅・饅頭ももちろんまだあります。店のグレードも色々で、チェーン店のような明るくてきれいな店もありますし、ひど薄汚れた小さな店もあります。私が数日間観察した限りでは常連客が多そうです。通勤途中であれば確かにそうなるでしょう。 私が行ったのは麺類の店で、少々古いが割に広めの店でした。店の中央には神棚があって、店主が神妙に毎朝線香を3本奉じていました。私は彼の横顔を見ていましたが、嘘偽りのない敬虔な雰囲気を感じ取りました。厨房は日本のレベルで言うとやや汚いといった感じでしょうか。ここは同僚が中国赴任中によく行っていた店で、店主とも顔なじみです。なので何も言わずに大盛りにしてくれました。こういうところは中国人の気前の良さですね。下の写真が朝食によく食べられる麺です。巨大な豚肉の揚げ物が載っています。スープは見た目よりもあっさりしていて飲みやすかったです。麺は細麺。色々なトッピングができます。朝食から麺類でしたが私にはとてもうまく感じられました。2日間連続で早朝に行きましたが別段飽きたりはしませんでした。なお、ここよりも安い店に行ったりすると、例の下水道油を使うところが出てくるのだとか。多分こういう所で中国人と仲良くなっていくのがいいのでしょう。中国人は仲良くなると非常に面倒見がよいのだそうです。
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朝食に食べた麺類、意外にあっさりした味だった。 昼食、現地工場では日本人スタッフは一般社員の3倍もする日本料理の弁当を注文しています。決して贅沢をしたいのではなく、どうしても食べられないのだそうです。その日本料理の弁当も決してうまいものではありませんでした。展示会の開催中に一度だけ彼らが普通食べている昼食の弁当を食べましたが・・・私は多分問題ありませんでした・・・多分、私は毎日食べても大丈夫でしょう・・・。私は米も味噌汁も大好きですが、それがなくても1.2年は大丈夫です。気になりません。 夕食は比較的よいものばかり同伴に預かりました。24日のみ販売店様をお招きして、初めての会食を企画しました。そこで知った幾つかの常識。 先ずはお酒が飲めないと全くお話になりません。お酒が弱い人は酔い止めやヨーグルトなどを事前に飲んでおくべきです。私も久しぶりによく飲みました。(といってもたかが知れてますが)テーブルのほぼ一人ひとりと差しで1杯ずつ飲み交わします。 多分お酒を飲み交わした回数は、中国では信頼度を強める重要な要素のようです。最後は皆感極まっていました。会食は大成功でした。販売代理店の方々が引き上げた後に日本人と中国人の社員一同で少し飲みましたが、日頃の思いの丈を吐露して皆涙を流していました。私もちょっと泣きそうになりましたね。仕事でこういうシチュエーションは初めてかも知れません。こういうのを重ねて信頼を築いていくのでしょう。
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ここで会食を食べました。ちょっと恐縮 中国の食べ物問題は日本でいるとかなり深刻に感じますが、現地に来れば気になりません。早朝に散歩をしていると途中良い匂いがしてくることが多々ありました。そういうときは前日の夜に大量に食べたにもかかわらず、胃袋が騒ぎ立てます。あまりにひどい食堂で食べることは勧められませんが、そこそこの場所でしたら一度経験をしてみてください。 SD101128 碧洲齋