今回の中国上海建設機械展示会では色々と中国の技術レベルを見ることができました。
パクリとか悪品質とか色々言われていますが・・・。
色々な会社があります。
単刀直入に言うとパクリもたくさんありました。
逆に絶対にパクリなどしないという会社もありました。
私の会社は小型道路建設機械の製造業です。
この業界は非常に狭く、実際に日本国内で製造しているのは数社に過ぎません。
中国では少なくとも100社前後はありそうです。
ただし、大半がこのような展示会にも出せないようなひどい製品で、展示会に出せているメーカーも多くはうちの会社や他の日本メーカーのパクリです。いやいや驚きました。色だけ違って形は全く同じとか。モチロン細かいところを見るとまだまだです。技術部のスタッフによると多くはガラクタみたいなものだそうです。ただし現在は「笑っちゃう」レベルよりはずっと高くなり、「壊れるが取りあえず動く」レベルにはなっているそうです。
パクっていない製品もありました。中国人は皆、パクっていると思いがちですが、やはりマネなどしないでガンバって自分たちだけのオリジナルを作っているメーカーもありました。この点、日本人も認めてあげたいと思います。残念ながらパクっていない製品のレベルやデザインは日本よりも10年ぐらいは遅れているように思います。1世代前といった感じでしょうか。日本でもかつてそうでしたが、多くのメーカーがチャレンジして生き残るのは僅かです。淘汰されていくのです。多分、生き残ったメーカーの製品クオリティーは向上していくのでしょう。但し、やはりパクリはいけません。この辺り、中国人はよくよく心して欲しいところです。
大型建機は盛況でした。
やはり中国は未だ昇り調子です。
ただちょっと気になったことが数点。
建築機械とは言え、どうも解体、破砕機械が多いような気がしました。
これは中国人も言っていましたが、中国の建築物の寿命の短さは驚異的です。おから工法というのか、30年保てばよいほうで、10年で使えなくなることも多々あるそうです。中国工場の責任者が住んでいるアパートは2001年にできたそうですが、もう住めなくなって間もなく引っ越すそうです。つまり中国国内の需要に応じた機械が作られていると言うことでしょうか。ちょっと寒気がしました。
機械全体に言えることですが、やはり高精度部品、例えば油圧装置や電子制御装置などは中国製ではないものが大半です。こういうところがまだまだなのでしょう。
中国の産業は規模こそ巨大ですが、まだまだ細かいところでは先進諸国には及ばないような気がしました。
SD101128 碧洲齋