不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

高齢化社会について思ったこと

113歳所在不明、疎遠家族の怪 次男「20~30年前に出て行った」食い違う説明 - 産経新聞」について

アフリカでは1人の老人の死は一つの図書館が灰燼に帰す、と言われているそうです。日本でも少子化の今、老人力などが見直されていますが、現実には死んだ後も年金を不正にもらったり、面倒を見ることを放棄したりと、日本人が持ち合わせていた道徳観念が低くなってきています。これはアメリカ人にも指摘されましたが、どうも日本人の個人主義というのは勝手気まま、責任とか義務を放棄しているように見えます。本当は真の自由に近づけば近づくほど、責任や義務などが増大していくものです。この辺り、日本人はまだ自覚が足りない部分があるように感じます。

行政側の方でももっと真剣に立ち入った改革も必要かと思います。高齢者が多数いる日本でこの様は。全く以て世界に対して恥をさらしてしまった様相です。ただ、実際には役所の方でも把握することは難しいと思います。私は何よりも時間がかかっても意味不明な道徳を説く学校教育を改革して、戦前までにあったような血の通った、本質的な道徳論を子供たちに経験させることでこのような問題が減るのではないかと思います。戦時中はともなく、戦前の学校教育の道徳論は切れば血が出るような質実なものが多いように思います。それを子供たちにすり込めば、育児放棄や老人問題、自殺やうつに至るまで、広い問題を解決できると思っているのですが、即効性がないのでどうにも当たり障りのないことばかりやっているように思います。

SD100804 碧洲齋