私はストレスの原因を単純に3つに分けて考えています。
一つは会社
収入を得るための労働ですから、ある程度ストレスが付きものだと覚悟しておく必要があります。確かに昔に比べて現代人の精神構造はヤワだと思わずにはいられません(私を含めて)。ただ、昔と比べて同じぐらいにストレスを緩衝してくれる人たち、例えば「思いやり」や「気遣い」なども減ってきているので、当人にかかるストレスの度合いは格段に高くなってきている思っています。業務のスピードなどもストレスかも知れませんね。ただ、最終手段としては会社は辞められます。
一つは家庭
社会の最小単位で原則として死ぬまで切れない縁ですから、色々よく考えられていると思います。最近では核家族化が進んだり、地域のつながりが薄れてきたこともあって、なかなか難しいものがあると思います。ただ私は不変のものとして信じたいことは、互いに支え合っていくべきだと言うことです。ものすごく当たり前のことですが、今日の夫婦仲、親子仲を見ていると、いささか不安になります。特に日本人は性格的にキレると外に向かうよりも内に向かって爆発する傾向が高いようです。無差別殺人とかに走るよりも配偶者や子供、両親を殺すことが比較的多いと、何かで紹介されていました。
最後は自分
多くの未来予測がしやすい時代です。大は政治や経済、国際情勢、小は自分の収入からはじき出される老後の生活や子供の可能性。本当に当たるかどうかは別として、未来が可視化されるというのはいいことでもあり悪いことでもあります。だからどちらの意味でもストレスになると考えます。そういう予測は今現在を懸命に生きている自分を失わせる可能性があります。時間軸以外でも、空間的にも同じ年齢、同じ収入、同じ家族構成であるにもかかわらず、もっともっと幸せに生活している人が他の地域にいるということを簡単に知ることができる世の中になりました。実際、自分は自分以外になれるはずはないにもかかわらず・・・。こういう情報は悪い意味で自意識過剰になります。私はそういう悪い例を多く知っています。私も振り返ってみれば、そんな自意識過剰だった時期もありました。今でさえ、違うとは断言できません。ただ、幸いなことに、上記二つと比べて、これだけは自分で変えることができる部分でもあります。そう考えると全ストレスのうち、33%がアンダーコントロール、これが多いのか少ないのかは神のみぞ知ることでしょうか。
どれか単体、もしくは結合すると人間一人ぐらいは簡単に殺せるほどになります。3つ揃っていたら生きていくのは本当に難しいかも知れません。
本来必要とされている情報というのはまさに金と同じで、含有率は低いものだと思っています。本物の金の鉱物における含有率は1トンから3グラム程度だそうです。いらない情報に翻弄され、押しつぶされてしまうものだと思います。私などは含有率の低い金を効率的に探し出せなければ、いっそのこと探すのを止めた方がいいのではないかとさえ思ってしまいます。金を貴いと思うか否かは人それぞれです。
何かの台詞だったと思いますが「金は人を生かしも殺しもする」とは情報にも当てはまることだと思います。
昨日、近所に住む、仲の良いいとこのご主人が亡くなりました。47歳ぐらいだったと思います。高校生の娘さんがいます。それでふと、そんな風に思ったのでした。
SD100621 不動庵 碧洲齋
