不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

稽古着のこと

ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、当流の胴着は「黒」です。忍びはそんなけったいな色の服など着ていなかったと思いますが、ともあれ黒ということになっています。黒い胴衣を着ていて良いと思ったことは、汚れが全く目立ちません。一体全体、どの程度汚れているのか、皆目見当が付きません。夏は臭う前に洗濯をします。夏はだいたい1週間に1-2回でしょうか。あまり激しい動きをしないため、そんなに汗をかいたりしないので、冬場は1ヶ月に一度くらい。黒い胴着の悪い点、目立ちます。ちょっとコワい集団に見られます。特にガイジンが多いので。ベストキッドのコブラ会道場みたいです。夏は暑いです。(あ~こういう時はコブラ会道場の胴着みたいに袖無しはいいかもしれない)従って夏場はTシャツで稽古をする人もいます。当流はその辺りかなり緩いので、許されています。私は一日本人としてある程度古式に則って稽古をしているために夏でも胴着は着ます。まあ、炎天下、屋外稽古などをするときは脱ぐこともありますが、外国人たちに範を垂れるためにやむなく夏でも着るように心がけています。

私はだいたい10年に一度、胴着を買い換えます。つまり今の胴着は3代目に当たります。初代は破れました。2代目はまだ使えますが、少々厚手。冬場はいいのですが、夏場には向きません。現在使用しているのは薄手でオールマイティーです。帯は2代目と3代目のものを交互に使っていますが、2代目の方はかなりぼろぼろになっています。

先代宗家の頃から当流では足袋を履くのが制式となっています。足を冷やさないためだと言うことで、夏でも履きます。私が好んで使っているのは底がなめし革になっているものです。あまり見かけないものですがかなり丈夫で、普通の足袋だったら3-4ヶ月でダメになってしまうところ、2.3年は持ちます。当流では割によく使われています。もっとも暑いときは裸足で稽古をして問題ありません。ただ経験的に当流の動きのことを考えると、足袋を履いた方が怪我はしにくいようです。

それに制式の服装には脚絆ということですが、これは山で屋外稽古をしたときや演武の時しか使いません。ズボンの裾が引っかからないのと、ふくらはぎの疲労がかなり軽減されるので、お勧めです。

当然、屋外では地下足袋を履きます。私は用途に合わせて3種類の地下足袋を持っています。一つはノーマルタイプ。概ね予備として持っています。二つ目は安全靴タイプ。つま先が安全靴のようにプロテクターが付いていて、マジックテープ式になっています。屋外稽古や演武では概ねこれを使います。最後はエア地下足袋。文字通りエアクッション付です。主に武者行列の時に履きますが、外見が普通の足袋と同じなので、時々演武で履くこともあります。

個人的なファッションでは黒いはちまきをすることがあります。汗よけです。その他武器を多く遣う場合はリストバンドもすることがあります。

これらのアイテム?はワークマンなどで購入することができますので、ニンジャファッションを味わいたい方はワークマンに行くとよいでしょう。

先日、たまたま大洗のアウトレットで福助の店を見つけました。そこで初めて福助の足袋を買いました。・・・今まで話しには聞いていましたが、実際買うのは初めてです。やはりかなり優れたもののようです。私は普通の足袋は参禅やその他和装の時にしか履きませんが、ちょうど以前のものが痛んできたのでよい機会でした。福助のHPを拝見しましたが、読めば読むほど、足袋を大事に使いたくなりました。足袋に限ったことではありませんが、ものは大事に使いたいところですね。

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福助の足袋

福助のHP

http://www.fukuske.com/

SD100507 碧洲齋