「日本は世界に良い影響」
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090207-OYT1T01068.htm
さっぱり理解できません。「良い」「悪い」という判断が信じられません。何を以て良いのか何を以て悪いのか、少々疑問に思います。日本人は平均という言葉が大層好きなのですが、レポートの詳細を見てみるとざっとこんな感じです。
【質問】
あなたは以下の国の各々には世界で主に肯定的もしくは主に否定的な影響があると思うかどうか、答えてください。
BBCにはネタがないのか知恵がないのか、あまりにもアバウトな質問内容のように感じました。まあ人々のフィーリングの問題という意味ではいいのかもしれませんが。
で、国別の日本に対する評価
P:肯定的 N:否定的
せっかくなので、良い評価が高かった国とそうでない国で分けてみると・・・
【日本に対して良い評価を下した国】
日本 :P:43% N: 7%
EU :P:41% N: 3%
カナダ :P:40% N: 1%
独国 :P:40% N: 3%
英国 :P:38% N: 3%
仏国 :P:38% N: 3%
韓国 :P:35% N: 9%
米国 :P:34% N:18%
印国 :P:32% N: 9%
ブラジル:P:28% N: 7%
南ア :P:16% N:15%
要するに良い評価を下している国はほぼ日本に対する悪評価はヒトケタ台という、すこぶる良いものでした。米国に関しては国家官民を挙げてバッシングキャンペーン中ですからこの数字は多少割り引いて考えましょう。古い文化を持つ国と比べると、米国人は確かに単純なのです。普通だったらやはりヒトケタ台でしょうか。
【日本に対して悪い評価を下した国】
中国 :P:18% N:38%
北朝鮮 :P: 1% N:90%
パキスタン:P: 3% N:45%
イスラエル:P: 2% N:52%
露国 :P:13% N:22%
イラン :P: 2% N:57%
紙面の関係で、日本に対してマイナス評価を出した国を見てみると・・・
中国:ほとんど例外なく資源物資をゲットできそうな国の評価は高く、先進国への評価は日本だけではなくどこに対しても軒並み低いです。
北朝鮮:中国に対してですらマイナス評価なので、言うだけ野暮でしょう。
パキスタン:ほとんどの国に対して否定的です。日本だけではありません。
イスラエル:米国に対してのみわずかにプラス評価でしたが、それ以外はどの国に対しても否定的です。そんな考えだからいつまでも争いが絶えないのです。
ロシア:自国と中国に対する評価がダントツ。それ以外は拮抗しているところが多いですね。
イラン:全部の国に対して否定的でした。
要するに日本に対して悪い評価を下した国は中国を除くとほとんどどの国にも悪い評価を下していると言うことです。
ちょっとおもしろいのが、自分の国に対する評価、自己評価。
ブラジル :P:84% N:10%
中国 :P:81% N: 8%
独国 :P:79% N: 8%
露国 :P:76% N: 4%
韓国 :P:76% N:19%
カナダ :P:75% N: 9%
仏国 :P:72% N:14%
英国 :P:62% N:19%
米国 :P:60% N:22%
印国 :P:59% N:12%
日本 :P:43% N: 7%
パキスタン:P:38% N:19%
日本人は世界に良い影響を与えているとはそんなに思っていないという謙譲さが見える代わりに、他国に迷惑をかけていないという自信のようなものが伺えます。ロシアに次いで2番目に世界に対して悪い影響を与えていないと思っているようです。なるほど日本人らしい考え方だと思いました。
SD100419 碧洲齋