不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

臘八大摂心に寄せて

禅宗では毎年12月1日から7日まで臘八大摂心が行われます。

これは仏教のをお開きになったお釈迦様が12月1日から7日までガヤー村のあったとされる

菩提樹の下で坐禅を組み、8日の未明に大悟したことに因んでおります。

この臘八大摂心では修行僧が寝ずに7日間、ひたすら坐り続けるという、大変苦しい行です。

要はそのくらい自らを追い詰めないと「頭で」考えようとしてしまうからです。

禅は心で考えねば解けない問題が多いとのことですが、私にはまだ全く五里霧中の様相です。

坐禅会を開いている禅寺では在家のためにも臘八大摂心を開くこともありますが、

もちろん僧堂のように通しではなく1日2-3シュを7日間続けるだけです。

最終日はお寺から夕食を振る舞われます。

本当に食べきれないほど出てきます。

私が参禅している寺でも行われますが、いつも行われている早朝とは異なり、独特の雰囲気があります。

私個人としては夜の方が坐りやすい気がします。気候変動のせいなのかどうか分かりませんが、

この季時季はまだそんなに寒く感じることはありません。

昨夜はロシア人の同門3人を連れて参禅いたしました。

やはりほとんど寒くありませんでした。

寺の若い僧侶と話した折、汗をかくぐらいなら寒さに震えた方がよいとのこと。

多少でも汗をかくと後が大変だと言うことでした。

昨年に比べて参加者が非常に少なく、充分に場所が空いていたのも助かりました。

終了後、数人の先輩方からロシア人達によい座相だったとお褒めの言葉を頂きました。

わがことのように嬉しく思います。

彼らはこの坐禅から何か感じたようです。精進の一助になってくれたらと思います。

昨夜は月が非常に美しかったのが印象的でした。