不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

第三回 滝の城祭り

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昨日は今年で3回目になる滝の城祭りに参りました。

滝の城は現在の埼玉県所沢市にあり、切り立った崖からは東京都清瀬市がすぐ近くに見えます。

小さな城で今は神社になっていますが、城の保存会の活動によって城郭などはかなりきれいに保存されています。

小城ですから歴史に名を残すような大きな事件はありませんでしたが、我が故郷、埼玉の城として何か惹かれるものがあります。

毎度の事ながら外国人同門を連れて行ったのですが、今回はちょっと特別。彼の曾祖父母は日本からはるばるハワイに移民した日本人。本人は美しい鬚を蓄えており、我々よりもずっと本物の武者っぽかった(笑)。以前彼に「秀髥」という名前を贈りましたが、まさにそんな感じです。ため息が出ました。本人も自分に流れている日本人の血が騒いだかのようだったと言っていました。

10時からのパレードですが、いつもより大声を出す機会が多く、後半からやばかった。今朝もまだ喉が痛い(苦笑)。

昼は公民館で休憩。2.5キロのパレードは結構効きます。しかも今回は大音声を出しながらだったので余計でした。

合戦絵巻にも参加させて頂きました。

今回はかなり練習しました。私の得物は槍ですが、戦国時代は槍が主流でした。

相手は参斗殿、あらゆる面で尊敬するに値する漢です。

実際にバトルシーンを見せられるのは1分半ですが、私なりに槍術のエッセンスのようなものを入れ込んだ形です。まだまだ改良の余地はありますが、まずはよく出来たと思います。

私が目指している形は「リアルさ」。軽妙なアクロバティックなパフォーマンスでなし、時代劇風のチャンチャンバラバラでもなし。逆に奉納演武のようにキチッと型にはまったものでもなし。本当に戦場であったようなギリギリのせめぎ合いを求めています。

そう言うでは今回はなかなか良かったように感じました。観客が時代絵巻についてしゃべっているのをいくつか聞いたのですが、ほとんどが「息を呑むような感覚」だそうです。そうそう、拍手喝采の感覚ではない。

今年はちょっとほっとする様なエピソードも台本に取り入れられています。これはなかなか心憎い

参加した同門も想像以上の奥の深さに大変感銘を受けていた様子。こういう感覚を植え付けてあげるのが私の使命だと思っています。

今回はほとんど初めて公共交通機関を利用しての参加。確かに楽ではないですが、ちゃんと時刻などを調べれば車といくらも変わりませんし、そもそも電車やバスでは寝ることができる!これは大きいです。

私は極力外国人同門を招待することにしています。こういう大きなインパクトはいつも与えたいと思っていますね。

写真はまだ揃ってないので1枚だけ(笑) フェイスブックにはあちこち掲載されはじめていますけど。

今朝は珍しく筋肉痛はありませんが、喉が完全に嗄れてます。しかし思いました、年に何度かは大音声で怒鳴るようなことがあった方が、精神衛生的に良いと。

今日は休みを取っていて、ちょっと変わったところに行ってきます。

平成二十六年皐月一九日

不動庵 碧洲齋