不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

国を安置せよ(笑)

昨日はちょっと難民受入のことでカナダ人の同門とFB上で数回の激論を交わしました。

ま、元々あちらはどちらかというとポピュリストというのか左派的な思想の持ち主です。

昨今、右も左も正しく意味を知ってない人が多いので、wikipediaを引用すると、

「左翼または左派は、政治においては通常、「より平等な社会を目指すための社会変革を支持する層」を指すとされる。「左翼」は急進的、革新的、また、革命的な政治勢力や人を指し、社会主義的、共産主義的傾向の人や団体をさす。対義語は「右翼」「右派」である。ただし右派の対義語として用いられる左派は、右翼ないし保守勢力の中で相対的に穏健・漸進的な立場を指す場合がありうる。」

保守系思想の人はどのくらいこれを分かっているのか、少々不安です。

その同門曰く、カナダでも反カナダ国家の難民をも受け入れているのだから、日本もそうするべきだと言う事ですが、その時は世界中に「反カナダ」なんて言う奴らなんか本当にいるのか?と思ってしまいました。こんなアメリカンジョークがあります。

神様「美しい自然、豊かな大地、澄んだ水、おいしい空気、純粋で誠実な民、こういうものを揃えた国を創ってあげよう、そして私はその国をカナダと名付けることにしよう。」

天使「神様、それではあまりにひいきが過ぎます。」

神様「確かにそうだな、では隣にアメリカを置くことにしよう。」

アメリカと同じ移民・植民国家でありながらそういうイメージが多いカナダですが、ググってみて超ビックリ!いや、マジで驚きました。

画像

googleで「anti-国名」でググってみると、何とあのカナダは主要国では第2位!ヲイヲイ、カナダみたいな国が一体、どこから恨まれているんだよ、って感じです。因みに英国は「britain」と「uk」を併せた数字、米国は「usa」と「america」を併せた数字にしています。1億件を越えているのは欧米列強かそうでなければ移民国家です。

豪州やニュージーランドなんかはかなり穏健で、どこからも恨まれる筋合いなんかなさそうですし、カナダだってお隣の国に比べたら陸続きとは思えないほど理想郷みたいな国です。

意外に健闘しているのがフランス。(というか列強で唯一ケタが低い)かつては列強として世界にたくさんの植民地を持っていた割には日本と大差なしです。どんな政策をしているのか興味深いところですが、ご存じのようにフランスは欧州随一の親日国です。その辺りのメンタリティーは関係あるのでしょうか。

ドイツなんて今まさに難民受け入れ先として奮闘しているのに、アンチが多すぎて、永遠のライバル国、日本国民としては憤慨に堪えないくらいです。

日本は移民や難民の受入こそ少ないですが、世界に冠たる経済大国です。世界に巨大な影響力を持っています。その割には桁違いにアンチが少ないし、もちろんアンチを書いている(典拠)国はとても限られる(苦笑)。要するに日本はこのくらいは恨まれていないとは言えます。

日本よりは多かったものの意外に中国も少なかった。中国当局に消されたのが多いのか、金になる話しが多いから敢えて書かないのか。分かりません。

移民で成り立つ、難民を受け入れる。違う文化や人種を受け入れるということはそういうことです。移民国家からすれば日本のような国家は許しがたい。(良いか悪いかは別です)もっともその同門からは「欧米人と朝鮮人は世界で最も平和的だ」とか本気なのかジョークなのか分からないようなことを言われて思わずウケてしまいました。そういう思考形態で移民難民受入をゴリ押しされても「はいそうですか」とは言えない。そもそもその人が根拠にしているサイトに掲載されていた朝鮮人の犯罪率って言うのが、元警視庁の刑事さんでもある私の友人がナイショで見せてくれた朝鮮人の犯罪率とケタが2つぐらい違ったのでヲイヲイと面食らいました。

良かれと思っても結局難癖を付けられたり問題が起きたり。

問題が起こっていても助けねばならないというのが今のヨーロッパ。でもご存じでしたか?シリアは四半世紀の間、フランスの植民地でした。独立した1946年から70年まで、wikiに掲載されているだけでも8回のクーデターがありました。私の記憶ではもっと多かったはずです。それ以後も血なまぐさい争いがあります。原因のほとんどは、アメリカが肩入れしていたイスラエルでなければ旧列強の負の遺産です。

併合統治だったとか植民地だったとか、未だ言葉が決まってませんが、日本が支配下に置いた台湾と朝鮮はどうでしょう。ま、北朝鮮はちょっと特殊なので、西側陣営の影響下である韓国だけに絞らせて頂きますが、今やどちらでも自動車はもとよりIT機器も盛んに生産されている、中堅国、準先進国です。世界的に見て発展途上国では全くなく、先進国にはやや足りないといった程度ですが、イギリスやフランス、スペインがかつて統治した旧植民地国家にこのような国があるでしょうか?先の大戦で散々叩かれてメチャクチャ悪人に仕立て上げられましたが、結果はウソを言いません。日本が嫌いな国家は片手でもおつりが来ますし、旧統治国はなかなか進んだ国になっています。住民が元から優秀だったとか、運が良かったとか、特別に神様の恩恵が受けられたとかでもない限りは、やはり統治のやり方ではなかったかと思います。因みに台湾は世界一の親日国であることも明記したい。(そして日本が国家として認めてない数少ない国家でもある!)

もしこれが旧統治国で日本に遠因がある場合の難民だったらもちろん日本は手を差し伸べる必要があります。ただし今のところ台湾の危機というのはイコール中国の軍事的脅威ですし、韓国の脅威は同族でもある北朝鮮との戦争。日本が原因ではなさそうです。逆に法的根拠のために自衛隊を以て救いに行けるかどうか。韓国はともかく台湾だけは血を流してでも救援せねばならないとは思います。

話が少し逸れてしまいましたが、今世界で起きている多くの紛争や戦争、内乱はかなり大きい割合で西洋人たちの負の遺産です。それに対して日本が十分に援助していないかと言えば勿論違います。多分足りていない努力はそれをアピールしていないことですが、日本には無言実行の美徳がありますからその辺りは不得手なのでしょう。

最近は欧米人たちに散々論破され、言い叩かれてもいいんじゃないかと思うようになっています(たまに反論しますけど)。何と言っても世界で一番古い国です。理由もなく2000年以上も続いたりできるほどに世の中は甘くありません。やはり何か理由があるのです。コアな反日国家の国民ですら日本人の資質には敬服しています。そして上記のググッた結果、それが如実に日本のリアル、世界での立ち位置を示しています。それでいいんじゃないでしょうか。日本人もまあ救いようがないほどにまずいところは多々ありますが、黙々と善い資質を伸ばし、悪い部分を減らす努力を見せていれば、言葉遊びの恫喝には屈しない、盤石なものが築けると思っています。

平成二十七年長月八日

不動庵 碧洲齋