不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

禅のこと

初めて禅に興味を持ったのはいつの頃だったか記憶にありません。武芸をしているのですから、いつの間にか何となく興味は持っていたのではないかと思います。はっきりと興味を持ったのは2002年にふらりと群馬県にある黄檗宗名刹不動寺に行ってからです。以後、何とはなしに時々坐禅をしました。特に武芸と関連付けていた意識はなかったように思います。

禅に深く関わったのは2007年、父が他界した年でした。武芸とは別の救いを求めてのような気がします。それから2年、私は最初に訪れた不動寺の他に二つの臨済禅寺で二人の老師に師事しております。一つの坐禅会では常連としては最年少。もう一つは比較的若い方が多く、人数もそれなりです。坐禅会などのお手伝いをさせて頂く傍ら、時折経典について講義頂いております。精進の跡が見られたからなのか、最近はありがたいことに古参や老師から声をかけて頂くことしばしば。

先行きの見えない時代だからでしょうか、坐禅にいらっしゃる方は増えたと感じます。意外に武芸関係の方が少ない事が逆に気に入っています。私も武芸とは特に関連付けていません。とはいえここ最近、何故昔の侍で坐禅をした方がいたのか、感覚として理解してきたような気がします。また、武技を磨く上で私なりに非常に役立っています。武芸をする上で禅は必須とも思えませんが、精進の方法は人それぞれかと思います。

仏教はもともと儒教のように自己修練、自分を高めるためのものでした。よって西洋的な意味での「神様」はいません。特に禅宗ではその傾向があります。そういう意味では禅宗は仏教を知る上で入りやすいかも知れません。大してお金もかけず、比較的気楽に出来る行なので、興味があったらぜひ近隣の禅寺を探してみてください。

来年はこの方面において大きな変化が私にやってくるる気配がします。

私に吹く風がそう告げている気がします。

SD091218 碧洲齋