来月、「金八先生」がとうとう定年退職を迎えます。
初めて見たのは小学校5年生だったでしょうか。
本当にこんな長い間続けられてきたのはやはり時代の要請だったと言うことでしょうね。
毎回「そんなわけネーだろが」とか思いつつ、やはり見てしまい納得させられてしまいます。金八先生にはそんなところがあります。
その昔、中学生のとき、私がいた中学校で男性の先生と生徒が口論していたところに出くわしました。
生徒はその先生に「悔しかったら金八先生みたいになってみろよ」と言ったのですが、当の先生は多分悔し涙だったと思うのですが、ほんの少し涙を見せながら生徒をブッ叩きました。(まあ当時は体罰が十分許容されていた時代だったので)そのぐらい影響力がありました。今でも武田鉄也ほとんどイコール坂本金八先生ですからね。
知っての通り、自民党・三原じゅん子参院議員は栄えある第1回放映時の「3年B組」の生徒でした。彼女は今に至っても武田鉄也を師と仰ぎ、非常に尊敬していることでもよく知られています。三原議員にとって武田鉄也は「先生」以外の何者でもないようです。ご存じの方も多いと思いますが、彼女は議員に立候補する際、女優業は辞めるとキッパリ宣言していました。民主党で立候補した谷亮子議員とはエラい差です。結局、有終の美的には三原議員の方が断然良かったと思います。辛口で恐縮ですが、谷議員はいささか道を違えた感ありのように思います。
実は今回の「金八先生ファイナル」に当たって、私は三原議員がどう出るか、非常に楽しみにしていました。で、先週、三原議員はこのような回答をしました。(2/10 スポーツ報知より)
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三原じゅん子氏「金八」再び出る
自民党・三原じゅん子参院議員(46)は、32年の歴史に幕を閉じるTBS系「3年B組金八先生ファイナル」(仮題、3月末放送予定)に出演する意向を示した。79年の第1シリーズで、ツッパリキャラ「山田麗子」役を熱演した。先生役の俳優・武田鉄矢は参院選出馬を後押ししてくれた「人生の恩師」。同局は約240人の卒業生を可能な限り出演させる意向で「スケジュールが合えば行きます」と前向きだ。女優引退を表明しただけに批判も出そうだが、女優復帰ではなく武田への恩返しとし「文句は受けて立ちます」と語った。
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さすがですね。ちょっと感心しました。
私は三原議員はきっと微塵の迷いもなく即答したと思います。
彼女は女優を辞めると宣言したことは認めますが、「金八先生ファイナル」に出なかったら失望したと思います。
師弟関係とはリクツではないのです。
失礼ながらネット上で揶揄する方は間違いなく、「正師」を得たことがない方だと思います。人生においてよき師を得られないことは、かなりの大打撃です。もっとも師を得ていない人にはその実感すらないと思いますが。
逆に師を持っていらっしゃる方には今回の三原議員の言動が理解できるものと思います。
私には今、このような師と呼べる人が武と禅に一人ずついます。
私が三原議員と同じ立場でも、同じことを言ったと思います。
今は辛い野党に堕ちた自民党議員です。民主党が急降下爆撃機並に支持率を落としている今、自民党は議員たちの僅かな過ちで評判を落としたくないに決まっています。そういうことは三原議員はよく理解した上で「出る」と言ったのだと思います。もちろんこれで自民党が何も言わなかったり、賞賛したら大したものです。下野している間に何かを得たのでしょう。
三原議員において賞賛すべきは、政治屋たちがよく使うコリクツの類を弄さないこと。師に対する気持ちを隠すことなく正直にマスゴミ、もといマスコミにさらけ出しました。彼女の師を慕う心はマジ本物です。
三原議員のブログを時折読みます。
今までの仕事とは全く違う勝手のはずなのに、恐ろしく熱心に打ち込んでいます。贅沢は言わないのでこのような議員があと30-40人もいたら、日本はもうちょっと良くなるのではないかと思います。
金八先生の定年劇、楽しみにしたいと思います。
SD110218 碧洲齋