不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

道場の色

現在はコロナ禍で国際的な人の往来が制限されていますが、当流では毎日さまざまな国から同門が出稽古にやって来るので、大変国際的な組織ではあります。

かなりの割合で英語が通じるので共通語は英語ですが、たまに英語も通じない場合もあります。
そのような環境下でどのように相手の力量を測るか、これは自然に養われてきた能力だと思います。
別に武道に限った話しではありませんが、道場に入って稽古をして出ていくまでのその人の姿勢や所作、表情、服装、礼儀作法など、これでその人の人となりがかなり分ります。その人と組んで稽古をする前までにはほとんど分かることが大半です。そして技の武風でほぼ全て分ると言っても過言ではありません。

時々、日本人でも驚くほど姿勢や所作が美しく、言葉遣いや態度も大変礼儀正しくて感心してしまうような海外門下生を見受けるのですが、そんなときは必ずその人の先生が誰なのか尋ねることにしています。十中八九、優れた弟子の先生もまた人として優れていることが多いようです。
先生が素晴らしいのに弟子の素行が悪いという事も、先生の素行が悪いのに弟子が優れているという事はほぼありません。強いて言えば先生の素行が悪くて我慢ならず、その道場を辞した弟子の中には素晴らしい人がいますが。

そのような人たちと新たに友誼を結べることはとても貴重な経験で、かれこれ30年以上当流に所属していますが未だに尊く感じることしばしばです。普通に日本人同士で生活していたらまずそういう人間関係はありませんからね。

また、時折海外旅行や出張の折に行った先にある道場を訪れると、そこの道場の本質というか在り方がよく分かります。もちろん道場がきれいに片付いていることは重要なのですが、それだけではもちろんありません。上手く言えませんが。よい先生に統率された弟子というのは本人たちは気付いているのかどうか分りませんがとてもいい色をしています。その道場もです。

そんなことを考えながら自分の道場、弟子を省みて、それが今良い色なのかどうか、慎み想いを巡らさずにはいられません。

令和四年長月七日
武神館 不動庵道場
不動庵 碧洲齋

記事とは関係ありません、うちのネコです(笑)

武神館 不動庵道場
【日時】2022年1月8日土曜日、14:00-16:00
【場所】谷塚上町会館:草加市谷塚上町231-1
【アクセス】東武スカイツリー線 竹ノ塚駅西口
東武バス 竹04/竹05にて約10分、又は竹06にて約15分。
バス停「谷塚上町」降りてすぐ。
駐車場あり。
入門希望者・興味ある方はご連絡ください。