不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

電気自動車

今回、豪州に旅行に行った折、ホストの友人宅では2台の電気自動車を使用していました。

1台はGMSUVタイプでもう1台は豪州では珍しい日本の軽自動車タイプの電気自動車、三菱ミープ。後者はわざわざ日本から取り寄せたそうです。

この2台を夫婦で利用しています。

充電中の友人宅のGM

友人宅のもう1台の電気自動車。軽自動車タイプは豪州では珍しい。

当然ながら使用する際は毎朝、長く走る予定がある方がGMを使い、そうでない方が三菱を使うという具合です。また、帰宅するとカーポートに設置した電源プラグを常に挿しておき、充電します。

昨今日本では電気代もガソリン代も高くなってきていますが、言うまでもなく走行するという手段においては電気の方が効率は良くなります。

また、ガソリンスタンドに行くという手間が省けます。(その分、帰宅したら充電をする必要はありますが)

出力は申し分ありません。友人宅は丘陵地、森の中にあり、坂道が大変多かったにも拘わらず、普通に走れます。さすがに三菱の方だとややキツイ上り坂もありますが。

1日だけ、私はホストファミリーが住む、メルボルンから150キロの郊外にある町に行きましたが、帰路は迎えに来てもらいました。その帰路はさすがに途中の町で充電しました。航続距離は日産リーフの方がよさそうです。豪州でもリーフは多く見かけました。

エンジン音がしない車の快適さというのはくせになりそうです。また、ガソリンエンジン車と違ってダッシュ力もハンパないので快適です。

友人曰く、このコロナ禍で割と多くの人が電気自動車に乗換えたと言っていましたが、確かに日本よりは若干電気自動車が多かったように思います。もっとも日本では去年からハイブリッド車の割合はガソリン車を抜いてますから日本は割にエコ大国です。なので欧米から叩かれるわけです(笑) ちなみに電気自動車は4%ちょっとです。豪州は多分5%よりは多いでしょう。でも10%という程ではないと思います。とは言え豪州の日本車の割合は恐らく5割以上で6割近い(笑) 1990年後半に赴任していた時よりも日本車の割合がずっと増えた感じがします。ホストファミリーもトヨタビスタのハイブリッドを使っていました。

別の友人はテスラに乗っていました。テスラにも乗せてもらいましたが、まさに未来の車でした。中央パネルにはデスクトップパソコンのと同じ大きさの液晶がはめ込まれていて、そこで運転以外の全ての制御をします。ハードのボタンはハザードランプぐらい。馬力もとんでもなくありました(笑) 走行距離は350キロ以上ぐらいでしょうか。簡単な自動運転も装備されていて、高速道路であればハンドルから手を離しても大丈夫です。まるでナイトライダーの世界でした。レーダーなどのセンサー類が常にフル稼働していて、ドライバー前のパネルには10数メートル先の車や物体の影がきれいに映っていました。(前方左右40度ぐらい)その他にも全方位にもセンサーがあり、距離に応じて白、黄、赤色の波で知らせてくれます。

ドアノブはロックされるとドアに引き込んで平らになります。ネットには常時接続されているようです。本当に驚くばかりでした。しかし多分価格はそれなりに高いと思います。

他の友人が乗っていたテスラ

中央の液晶コンソール、デスクトップPC並の大きさ

とはいえ電気自動車は過酷な環境下ではやはりまだガソリンエンジン車には及ばず、酷寒地や熱帯雨林地帯のようなところでは向いていないと思います。しかし逆に言えば、普通の住宅地に住んでいて、かつ豪雪地帯、あるいは酷寒地域でもない限りは電気自動車はかなり便利だとも言えます。もちろん給電インフラや廃車、解体のためのインフラ整備なども今後必要になってきますが、電気自動車は思った以上に便利なものだと感じました。

最近では日産から軽自動車クラスの電気自動車サクラが登場しましたが、航続距離は180キロです。日産は色々リサーチしてその距離にしたのだと思いますが、なかなかうまく設定したなと感じます。私は草加市に住んでいますが、例えば日帰り観光で筑波山まで行っても片道50km、あちこち立ち寄っても多分180kmにはなりません。カタログスペックが180kmなので実際はもっと少ないでしょうが、観光であれば給電設備があるところも多いですから180kmというのは関東平野で日帰り旅行をするには十分な距離だと言えます。あとは値段ですかね。今後価格が下がっていけばもっと普及すると思います。

 

令和四年葉月二十七日

不動庵 碧洲齋