不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

豪州見聞録 1

ほぼ3年ぶりの海外渡航である上に通常の状態ではないため、今年に入ったぐらいから随時、出入国に関する情報を収集していた。
幸いにも今回の渡航先である豪州の入国は緩くなりこそすれ厳しくなることはないため楽ではあった。また、マルチビザETAの取得も容易になり、スマホアプリで取得できる。しかもこれは1年間有効だ。もっとも日本のパスポートは最強なのでそもそも何も手続きなしに行ける国の方が圧倒的に多い。

成田空港に行くのももちろん3年ぶりだが、想像していたよりは人が多かったものの、お盆のこの時期にしては信じがたい程少なく、強いて言えば平日の空港並と言ったところか。出発フロアにある店舗のうち7割方は閉店あるいは廃業していた。出国前に店舗で食べる場合はかなり選択肢が少ないことを明記しておく。

一方で保安ゲートや出国審査は大幅に改善されていて、最新のデジタル機器を駆使しているため両方合わせて10分もかからなかった。保安ゲートで荷物が少なかったら多分5分で終わると思う。保安ゲートは荷物トレイが台の下からいつでも取り出せ、今までよくあったトレイが足りないとか言う事態がなくなった。また機械の精度も高くなり、保安係員に中を開けるよう要請されていた人はほぼいなかった。そもそも保安ゲートの数に較べて旅行者が少ないため、ほとんどの保安係員は手持ち無沙汰という感じではある。
出国審査はスタンプが不要な場合は完全自動。これはすでにコロナ禍前から行われていた。パスポートをスキャナーにかけて問題なければ10数秒でゲートが開く。今回保安ゲートも出国審査も同じフロアになったのが楽だったが、若干距離がある。実際のところ保安ゲート通過と出国審査よりも保安ゲートから出国審査のところに行く時間の方が長かったかも知れない(笑)

当然ながら空港内ではマスク着用が要請されていたが、同じく機内もマスク着用が義務化されていた。10時間マスクというのは正直辛い(笑) 居住性が大幅に良いB787だったからある程度我慢できたかも。今回荷物が多かったため、機内用履き物は諦めたが、革靴の紐をめいいっぱい緩くしたら結構使えた(笑) 次回からはこの手で参ろう。またモスクワ行き787と違うところはヘッドレスト両端が初めから持ち上がっていて固定されていることと(これでネックピローが要らなくなった)トイレにウォッシュレットが装備されていなかったこと。まあこれは大した問題ではなかったが。かさばっても持参したのが家や会社でも使っているゲルクッション。元々JALのエコノミーシートはかなり座り心地が良いのだが、なるべく疲れたくなかったため持参したが、前回初めて使用した通り、今回もかなり快適だった。

食事も相変わらず美味かったものの、今回夜の便だったため給仕されたのが12時近くで参った。一応全部食べたが眠かった。映画やドラマはつまらないものが多かったのと眠かったのですぐに寝たが、これも今回初めて音楽をスマホで聴くことにした。使っていたウォークマンが壊れたためだ。普通の有線イヤフォンにしたが、個のように狭い機内でBluetoothでワイヤレスにするのはいかがなものかと考えた。万が一落としたら見つからない可能性がある。照明を消灯しているときはほぼ見つからないだろう。そもそも状況的にワイヤレスにする必要もないのだから旅客機に搭乗中の音楽はケーブルがあった方が良いと思った。

昨今の旅客機では機上でもネットが使える。20ドルとかそのぐらいではなかったか。私はそこまでして使いたい派ではなかったので使ったことはない。ただ試しに一度使ってみてもよいとは考えている。

飛行機は予定通りメルボルン空港に朝に到着したが、21年ぶりの空港は規模が多くなっていた。
飛行機を降りた途端にひんやりした空気を感じられたが、寒いと言うほどでもなく。酷暑の日本から来た身としては大変有り難かった。
入国審査もほぼ無人。税関申告書を受け取る職員だけが唯一接触した職員だった。
ただし若干人が多くて混雑していた感あり。
それを通過して2年半ぶりに豪州の友人に会うことができた。

(つづく)

 

令和四年葉月十九日
不動庵 碧洲齋

成田空港、この時期としては信じがたい程人が少ない。

無人のカウンターゾーンも多数あった。

乗機予定のボーイングB787ドリームライナー、かなりの部品が日本製。乗り心地は良い。

JAL機内食。何度食べてもうまい。