昨夜関東南部で珍しく雪が降りました。気象庁(https://www.jma.go.jp)のデータによると降雪量は都心で8センチ程度だったそうです。前回の大雪は2018年、3年ぶりの大雪でした。
日本語教師を経験して、現在は貿易関係の仕事に就いている関係で、言葉には多少深い興味を持ちます。この「雪」ですが、ネットの語源由来辞典(https://gogen-yurai.jp)によると雪の語源は以下の通りだそうです。
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雪の語源は、以下の通り諸説ある。
「神聖であること」「いみ清めること」を意味する「斎(ゆ)」に、「潔白(きよき)」の「き」。
「潔斎(けっさい)」を意味する「斎潔(ゆきよし)」から。
「緩水(ゆるやかひ)」や「冷気(ひゆけ)」の転、「深雪(みゆき)」の上略。
雪は古くから信仰の対象とされており、大雪の年は豊年の兆しと考えられていた。
そのため、「斎(ゆ)」に「潔白(きよき)」の「き」。もしくは、「斎潔(ゆきよし)」の説が有力とされている。
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私は雪を見ると神聖で尊いようなもののように感じます。大昔の人たちもそう感じていたのでしょうか。身体部位や自然物というのは言語が成立してすぐできたものなので、太古の人たちの想いがよく残っています。何千年かの間に変化こそしますがそもそもの原典が大昔なので、言語的にはなかなか興味深いものが多く。
雪が付く自然現象以外の表現はあまり見当たりませんが、現在でも「雪」のような、と言ったら女性の肌を初めとして、割に良い意味で使われることが大半のように思います。雪国の人から見たら、そういうロマンチックなものではないのかも知れませんが(笑)
方や英語snowですが、ジーニアス英和大辞典によると
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名詞として
1.雪(盲目・死・純粋さなどの象徴)
2.降雪
3.積もった雪
4.雪のように白いもの、雪状の菓子や料理、純白、老人の白髪、粉末コカインやヘロイン、ドライアイス、テレビのちらつき
5.海軍帆船の一種
6.銀貨、お金
7.ブロンド髪の男性
8.まことしやかな話、甘言
動詞として(自動詞他動詞併記)
1.雪が降る/降らす
2.雪のように降る、大量に降る
3.女性の下着が見える(笑)
4.雪に閉じ込められる/覆われる
5.言葉巧みに騙す、口車に乗せる
6.麻薬を与える
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いやはや、日本人のセンスとはかなりかけ離れてますね。私は「悪い意味」と「雪」のコンビネーションがなかなか想像できません(笑) どうしたら「雪」に騙すとか麻薬とかが使えるのか、私なら畏れ多くて使えません(ま、女性の下着が見えるというのは分る気がしますが)
ちなみに悪い意味の多くは米国式英語であることを明記しておきます(笑)
皆様本日は十分足元にお気を付けください。
令和四年睦月七日
武神館 不動庵道場
不動庵 碧洲齋