不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

庚申信仰

今日は稽古の帰路に稽古場のある柏公園入り口近くの神社に行ってきました。
今まで神社があったのは知っていましたが、行ったのは初めてです。
神社の名前は「諏訪神社」流山にある大きい方の末社ですかね。
神主はいましたが、有人の神社としては小さい方だと思います。ただ社杜が結構生い茂っていました。

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諏訪神社


神殿自体は鉄筋コンクリートで再建されていてあまり歴史は感じられませんでしたが、古い石碑が多くあり驚いた次第です。近くで見るとほとんどの石碑には「青面金剛」と彫られていました。ネットで調べてみるとこの「青面金剛」とはこんな感じです。以下Wikiより。
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青面金剛(しょうめんこんごう)は、日本仏教における信仰対象の1つ。青面金剛明王とも呼ばれる。夜叉神である。インド由来の仏教尊格ではなく、中国の道教思想に由来し、日本の民間信仰である庚申信仰の中で独自に発展した尊格である。庚申講の本尊として知られる。
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よく道端にあるあの庚申塔のことですね。この神社では庚申信仰が篤かったようです。恥ずかしながら今までそれ程詳しく庚申についてよく知らなかったのですが、なかなかおもしろい。これもまたWikiからで恐縮ですがこんな感じです。
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道教では、人間の体内には三尸という3種類の悪い虫が棲み、人の睡眠中にその人の悪事をすべて天帝に報告に行くという。 そのため、三尸が活動するとされる庚申の日(60日に一度)の夜は、眠ってはならないとされ、庚申の日の夜は人々が集まって、徹夜で過ごすという「庚申待」の風習があった。
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神社にあった庚申塔

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江戸時代に描かれた青面金剛


平安時代頃から貴族が始めた風習のようですが、江戸時代では庶民にも広まり、講という形で行われ、この庚申の日を3年(18回)続けると一つ庚申塔を建てたそうです。なのでこの諏訪神社にある「青面金剛」の石碑もそういう理由で建てられたと想像します。2ヶ月に1回ご近所様と夜通し付き合うのですか・・・以下これは大変(笑) こういう付き合いから色々な情報交換や縁組みなどができたのでしょうね。

・・・で、このWikiの説明を読んでちと疑問が湧きました。この人間の体内にいる三尸という3種類の悪い虫さん、何で悪いのかというと「人の睡眠中にその人の悪事をすべて天帝に報告に行く」だから(笑) え?それ虫さん悪くないじゃん(笑) 自分の行いを正すという発想ないの?(笑) この庚申信仰はメチャクチャ人間に都合の良い、ある意味神様に反旗を翻す隠蔽工作集会ってことですよね?神様に隠し事はダメですって(笑)

ここの神主さん、なかなか風流でよい。手水舎の飾りを見て思いました(笑)

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令和参年皐月八日
武神館 不動庵道場
不動庵 碧洲齋